ping値を下げるLANケーブルの選び方|ping値の目安や測定方法
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
インターネットでオンラインゲームをしたり、動画を見ている際に回線が遅いと感じた時、Ping値が高くなっている可能性があります。
インターネットの環境は、Ping値と回線速度の良さによって変わるとされていますが、Ping値は軽視されがちです。そこで今回は、ping値を下げるLANケーブルの選び方やping値の目安、測定方法についてご紹介します。
ping値とは
ping値とは、回線の送受信にかかる応答速度を表す数値のことです。
ping値が高いと応答速度が遅く、一方で低ければその分応答速度も速いため、インターネット利用における快適さを左右するポイントになります。
ping値の目安
インターネット回線の通信速度にはPing値の他にも、下り速度や上り速度(回線速度)があります。
Ping値は「ms(ミリ秒」)で表され、下り速度や上り速度の回線速度は「bps(ビット毎秒)」です。インターネット接続において、Ping値の数値は低く、回線速度は数値が大きいほど良いとされています。
サイトやSNSを快適に閲覧するには、Ping値が50msを超えると通信が不安定に感じられたり遅いと感じるため、50ms以下が目安です。
動画の視聴の場合では、再生する操作をしてから再生されるまでの速度の遅延がPing値30ms以上で感じられるようになるため、30ms以下の状態が理想です。
少しのラグがあるだけで気になってしまうオンラインゲームの場合には、Ping値20ms以下が目安となります。
ping値を知る方法
ping値の測定サイトを利用すれば、「測定開始」や「GO」をクリックするだけで簡単にping値を測ることができます。
すぐにping値測定はできるため、オンラインゲームをはじめる前や動画視聴前、サイトの閲覧前などに測定してみましょう。
ping値が高い時の改善方法
ping値が高い時には、まずパソコンやルーターを再起動してみましょう。
長時間電源が入ったままの状態では端末に負担がかかり、データの処理が遅くなったりping値が高くなったりするため、再起動するだけで改善することがあります。改善しない場合や5年以上使用しているルーターの場合には、ルーターを新しい機種に買い替えることも有効です。また、Wi-Fi接続をしている場合にはパソコンとルーターを直接つなげるだけでPing値が改善する可能性があります。
しかし、どんなLANケーブルでも良いという訳ではなく、Cat6A(カテゴリ6)以上のLANケーブルが良いでしょう。
ping値を下げるLANケーブルの選び方
ping値を下げるためだけではなく、LANケーブルを選ぶ際には「LANケーブルの規格」「形状」「購入時の注意点」という3つのポイントがあります。
ここからは、LANケーブルを選ぶ際のポイントについて詳しくご紹介します。
LANケーブルの規格
LANケーブルにはCat(カテゴリ)という規格があり、通信速度や伝送速度が異なります。Cat5やCat6、Cat7など、さまざまな企画があり、カテゴリの数字が高いほどping値を下げることが可能です。
しかし、Cat7以上のLANケーブルは一般家庭では性能を発揮できないことがあることや高額になることから、Cat6Aが理想といえます。また、パソコンやルーターが高性能だったとしても、LANケーブルの規格が低いと回線速度も低くなり、LANケーブルがCat6Aであってもパソコンやルーター、契約している回線の最大通信速度が低いと回線速度は速くはなりません。
LANケーブルの規格を選ぶ際には、デバイスや回線の最大通信速度に合わせましょう。
LANケーブルの形状
LANケーブルには、「スタンダード」「フラット」「スリム」という3つのタイプがあります。
スタンダードタイプは、他のタイプのLANケーブルと比べると太く曲げにくいため配線のレイアウトが難しいLANケーブルです。しかし、ノイズの影響を受けにくいという特徴があります。
フラットタイプは、平らな形状で折り曲げが容易であるため景観を崩す事無く配線することが可能で、踏みつけに強いことが特徴です。
しかし、ノイズへの耐性とケーブル自体の強度は、スタンダードタイプに比べると劣ります。
スリムタイプは、直径がスダンダードタイプの半分ほどの細いLANケーブルです。柔軟性がありレイアウトしやすいですが、ノイズ耐性はあまりなく、フラットのような平たい形状ではないため踏み付けなどの圧力に弱いという特徴があります。
ping値を下げるには、ノイズに強く回線が安定しているスタンダードタイプがおすすめです。
LANケーブル購入時の注意点
LANケーブルを購入する際にはパソコンとルーター、モデムとルーターなど、使用する機器の場所や部屋の広さなどを考慮し、使用箇所に会った長さのケーブルを選びましょう。この際、ケーブルが長いからと言ってping値が高くなることは基本的にありません。
しかし、ケーブルの長さが5m以下の場合は「より線」、10m以上の場合は「単線」を使用することをおすすめします。
まとめ
回線の送受信にかかる応答速度を示すping値は、回線速度とは異なり数値が高くなるほど遅く感じます。回線が不安定、反応が遅いと感じた時には、パソコンやルーターを再起動することでping値をリセットすることが可能ですが、無線で使用している場合には有線にすることも有効です。
その際には、デバイスや最大通信速度に合ったLANケーブルを選びましょう。