導入事例 ~新築戸建てにCat6Aを導入~
新築戸建てに Cat6A を導入した場合の事例をご紹介します。
今回使用した製品の型番や選定ポイントをまとめてご紹介いたします。
ケーブルメーカーの選定
まず、新築への LAN 配線で最重要となる事、それは規格に準拠しているメーカーの製品を選ぶという事です。
家庭向け製品の中には、○○相当や “一部だけ” 準拠など、実際には規格に準拠していない製品が多数存在します。
そこでどのメーカーを選ぶかが非常に重要となりますが、特にビジネスユースで幅広く使用されている次の4社のCat6A UTP ケーブルを選定されれば安心です。
■ AXテープを採用しているケーブルメーカー4社
パンドウイット
コーポレーション
日本支社
冨士電線株式会社
通信興業株式会社
岡野電線株式会社
施工前の準備と実際の取り付け工事
次に、ハウスメーカーで上記メーカーのケーブルが導入できるのか確認します。可能な場合は施工を依頼します。
もし出来ない場合は、新築時に配管およびリード線だけは各部屋に通線して貰いましょう。
多少初期費用は掛かりますが、後からの作業が楽になるため配管およびリード線の導入を強くお勧めいたします。
今回の事例は後者のパターンになります。既に配管とリード線が各部屋に通っており、こちらを利用することでCat6A を配線していきます。
なお、ハウスメーカーには後から LAN 配線を追加するため、当初より大きめなコンセントプレートを依頼して取り付けてもらっています。
▲大きめのコンセントプレート
▲オレンジ色の配管(CD管)とリード線
選んだケーブルはパンドウイット製の『PUC6AV04BU-EG』外径φ6.6mm で業界随一の細さにつき、壁内が狭い一般住宅でも配線がし易いです。
壁面の LAN ポート追加にもパンドウイット製の『JAOSSP6ATGMW』を使用。補助工具『EGJT-1』を使用しながら手順書通りに成端します。
▲PUC6AV04BU-EG と JAOSSP6ATGMW
▲ジャック成端の際に、EGJT-1が必要です
この『JAOSSP6ATGMW』の良いところは、2 種類のワイヤーキャップが標準添付されており、ライトアングルキャップを使用すれば、住宅のような壁面内が浅い場所でも LAN ポートを楽々設置する事が出来ます。
▲ライトアングルキャップで真横から入線可能
▲奥行に余裕ができます
■ 「JAOSSP6ATGMW」に付属の2種類のワイヤーキャップ
※JISアダプタには爪下で嵌め込むため、成端手順の向きにご注意ください
同様手順で各部屋に LAN ポートを追加していき、作業が完了しました。
▲6部屋にCat6Aを配線しました
▲今回、パッチコードだけ Cat6 細径(UTP28SP0.5MBU)を使用。将来フルフルの 10Gbps が必要になった際に、パッチコードのみCat6A に変更する予定です。
最後にフルークの試験機にて性能試験を PASS して作業完了です。今回は規格要求に準じた形で性能試験までを実施しておりますが、大手の通信工事会社でない限り Cat6A の性能試験までは難しいと思われます。
規格要求に準拠するのであれば DIY でも性能試験までが必須です。ただし、使うのは自分自身ですので、性能試験まで実施するか否かは自己責任での判断で良いかと考えますが最低でも LAN テスターでの導通確認は必要となるでしょう。
今回使用した製品型番一覧
同じように LAN 配線(Cat6A)を要求する場合や、DIY する場合の参考にしてみて下さい。
製品種別 | 製品画像 | 型番 | 特徴 |
---|---|---|---|
LAN |
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PUC6AV04BU-EG |
・AWG23(外径 6.6mm)、305m/ 巻 ・最長100mまで ・GIGAスクールでの実績多数 |
壁面 |
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JAOSSP6TGMW |
・Panduit純正での統一 ・ビジネスユースでは実績多数&シェアトップ ・住宅には標準添付の 90 度アングルキャップお勧め |
補助工具 | ![]() |
EGJT-1 |
・ジャック成端時に必要となる補助工具 ※JAOSSP6TGMW×10個にEGJT-1×1個添付 |
パッチ |
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UTP28SP□□MBU |
・AWG28/Cat6 のパッチコード(外径 3.8mm) ・壁面アダプタから PC やテレビ、NW 機器への接続に使用 |
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