結束バンドの強度を保つためのコツと劣化させる原因とは
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
結束バンドとは、主にケーブルをまとめたり止めたりするためのアイテムです。ヘッドと呼ばれる部分にバンドを通し、ヘッドの中にある爪で固定する仕組みになっています。
今回は、結束バンドの種類・選び方・劣化の原因・強度を保たせるためのコツを紹介します。
結束バンドの種類
結束バンドには、固定すると外せない一般タイプや何度でも取り外しが可能なリピートタイプなどの種類があります。ここからは、一般タイプ、リピートタイプ、マジックテープタイプの結束バンドについて詳しく紹介します。
固定すると外せない一般タイプ
一般タイプの結束バンドは、一度締めればしっかり固定され、緩まないのが特徴です。
マイナスドライバーや安全ピンなどで、爪を外して再利用できます。
しかし、一度外した結束バンドは強度が下がるため、使い捨てが基本です。そのため、移動させる予定のない家電の余ったケーブルをまとめたり、外す予定のない物を止めたりするために使用します。
何度も取り外しができるリピートタイプ
リピートタイプの結束バンドは、一度締めても取り外せ、繰り返し使えるのが特徴です。まとめたいケーブルの本数が増減する際や、家電の配置換えをする際にも柔軟な対応ができます。
また、リピートタイプの結束バンドには、余ったバンド部分を折り返して止めておけるフック付きのものも販売されています。
巻くだけで結束できるマジックテープタイプ
マジックテープタイプの結束バンドは、簡単に付け外しができることが特徴です。まとめるケーブルを傷付けにくく強度が弱いため、手軽に何度でも付け外しできます。ドライヤーやヘアアイロンなどの美容家電や、ミキサーやコーヒメーカーなどの調理家電のコードをまとめるのに便利です。また、頻繁に付け外しする箇所の使用にもおすすめです。
結束バンドの選び方
結束バンドには、種類の他にも選ぶ基準があります。主な項目は「サイズ」「素材」「耐候性」「強度」です。
ここからは、それぞれの選び方について解説します。結束バンドの選び方に迷っている方は参考にしてみてください。
サイズで選ぶ
結束バンドをしっかりと固定させるためには、必ず結束したいケーブルやコードの直径に合わせたサイズを選びます。
折角結束バンドを購入しても、サイズが合わなければしっかり固定できません。サイズの目安は、固定したいものの直径よりも長くて余裕のあるサイズです。少し余裕があると、テールからバンドを引っ張りやすくなり、とめやすいです。
素材で選ぶ
多くの結束バンドは、引張強度が高く、比較的安価なナイロン聖です。また、柔軟性もあるためケーブルを傷付けにくくことも特長です。
薬品を扱う場面で使用する際には、耐薬性に優れているポリプロピレン製の結束バンドが適しています。ポリプロピレン製は絶縁性や耐水性にも優れた素材です。高音な環境での使用には、強力に固定できるフッ素やステンレス製の結束バンドがおすすめです。
耐候性で選ぶ
耐候性のある結束バンドは、光や雨風、温度が変化する場所でも長持ちしやすいことが特長です。紫外線や水から受けるダメージが少なく、劣化しにくいためです。耐候性のない結束バンドを屋外で使用すると、ひび割れや欠けが生じて切れてしまう危険があります。
ループ引張り強度で選ぶ
ループ引張り強度とは結束バンドの強さのことで、しっかりと固定するために強度をチェックしましょう。ループ引張りは、輪っかにした結束バンドを引っ張って計測します。kgやNの単位で表されているので見やすく、確実性が高くなっています。
結束バンドが劣化する原因
結束バンドが劣化する原因には・紫外線(熱)・荷物の荷重・化学薬品・振動・乾燥があります。
・紫外線
直射日光にあたると、結束バンドの表面がひび割れたり変色したりして劣化が進みます。
・荷物の荷重
荷重が大きくなると結束バンドへのダメージも大きくなり、その分劣化します。
・化学薬品
化学薬品や酸性雨に晒されると、結束バンドがダメージを受け、劣化が進みます。
・振動
振動が大きな場所で使用していると、結束バンドが割れやすくなり、寿命が縮まります。
・乾燥
ナイロン製の結束バンドは、乾燥した場所や高湿度の場所で加水分解が起き、劣化します。
結束バンドへのダメージが大きい場所で使用する際には、定期的に結束バンドを取り替えましょう。
結束バンドを長持ちさせるコツ
結束バンドを長持ちさせるポイントは、用途に合った結束バンドを使用することです。屋外で使用する際には耐光性に優れた結束バンドを選びます。
また、高温になる場所には耐熱性、薬品や酸性雨の当たる場所には耐薬品性に優れた結束バンドを選びましょう。結束バンドの使用環境によって、求められる耐久性は異なります。
まとめ
結束バンドには、一般タイプ、リピートタイプ、マジックテープタイプと種類があり、素材もさまざまです。そのため、結束バンドを購入する際には、どのような場所でどのように使用するのかを考える必要があります。環境に適していない結束バンドでは劣化が進み、突然切れてしまう危険性があるためです。
また、環境に合う結束バンドを使用すると、長持ちします。