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データセンターの地方分散を政府が1,000億円投じて推進?

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データセンターの地方分散を政府が1,000億円投じて推進?

データセンターの需要が高まる中、近年ではデータセンターが東京圏に集中していることで1つのリスクが懸念されています。それは大災害の発生によりデータセンターの機能が停止してしまうことで、日本全体にまで被害が及ぶ恐れが出てきています。本記事では、データセンターが東京圏に集中することで、懸念されるリスクやデータセンターの地方分散について解説します。

データセンターは東京圏に一極集中

現在、国内におけるデータセンターは東京圏に一極集中しています。日本の政治活動や国家運営など様々な重要なデータを扱う機関が東京圏にあることも一因でしょう。このような重要なデータを扱うデータセンターが求められるものは以下の3つです。

  • ・迅速なレスポンス
  • ・トラブル発生時の速やかな復旧
  • ・通信設備が整っている

データセンターにはこのような即応性が求められているため、遠く離れた地方ではなく東京圏に集中してきました。また、データセンターでは高性能なコンピューターを大量に稼働させるために電力が供給できる環境も必要であると言えます。一方で東京圏だけにデータセンターを設置していると懸念されるリスクもあります。データセンターは地盤が強固で地震の被害を受けにくい場所に設置されるのが一般的です。

しかし電力網や通信網の断絶により、データセンターが機能しなくなってしまうリスクは少なくありません。また、データを処理する役割のデータセンターが東京圏に集中していることから、被災した東京だけでなく地方もデータ処理が滞る恐れまであります。

よって日本全体で重要なインフラが十分に機能しなくなってしまうのです。利用者が求める即応性によってデータセンターが東京圏に集中していますが、東京圏に設置されているデータセンターが機能しなくなることにより日本全体にまで被害が及ぶ危険性があります。それゆえデータセンターの地方分散が促進されている現状があるのです。

 

デジタル田園都市国家構想基本方針で推進されるデータセンターの地方分散

データセンターの地方分散などを目的として、2022年6月に閣議決定されたデジタル田園都市国家構想基本方針によりデータセンターの地方分散が求められています。デジタル田園都市国家思想とは官と民が協働して好循環を生み出し、経済成長を図る新しい資本主義の重要な柱の1つです。インフラ設備計画の主な対象として光ファイバー・5G・データセンター・海底ケーブルが挙げられます。中でも特に注目されるものはデータセンターの地方分散です。

データセンターは東京圏に集中していて、今後も集中が加速する見込みにあります。また、災害や電力不足への対策としてもデータセンターを地方に分散させることが必要です。日本の災害に対する通信ネットワークの強靭化などの観点からも早急なデータセンターの地方分散が求められています。

そこで、データセンターが地方に開設されることにより課題を解決し、データセンターが設置された地域のデジタル化の促進につなげようとしています。当面の目標は、5年程度で10数か所のデータセンター拠点を設備し、データセンターの地方分散を目指すことです。その施策として、令和3年度補正予算の補助金を活用した取組を進めています。

出典:内閣官房 デジタル田園都市国家構想基本方針

 

助成事業が地方分散を推進

近年では助成事業がデータセンターの地方分散を推進しています。データセンターが東京圏に集中している現状であるため、地方分散を推進しているのです。自然災害の多い日本では大規模災害の発生が予測されることから、国内外のデータを安心・安全に運用する必要があります。大規模災害を対策するためにもデジタルインフラの分散化を実現させ強靭な通信ネットワークの構築が求められるでしょう。

政府はデータセンターの地方分散などを目的としてデジタル田園都市国家構想基本方針を閣議決定しました。そこで総務省は施策として2021年度補正予算の補助金を活用し、事業者が東京圏外へデジタルインフラを設置する際の支援を行うことにしました。民間事業者などがデータセンター等の設備を設置するため、情報通信ネットワーク産業協会を補助金執行機関とする500億円のデジタルインフラ設備基金を活用します。同基金を財源に助成事業を2025年まで実施し、データセンター等の地方分散の後押しをします。

 

まとめ

国内におけるデータセンターは東京圏に一極集中しています。東京では大規模なデータを扱う企業が多く、即応性をデータセンターに求めているため、必然的に東京圏に集中してしまいがちです。そんな中、データセンターの地方分散などを目的に閣議決定されたデジタル田園都市国家構想基本方針によって正式にデータセンターの地方分散が求められるようになりました。総務省が500億円のデジタルインフラ設備基金を設置したことで助成事業を2025年まで実施し、地方分配を後押ししています。

自然災害の多い日本だからこそ大規模災害に備え、東京圏に集中しているデータセンターを地方分散させる必要があります。データセンターを利用していて、複数拠点を検討する際は、地方の活用も視野に入れると良いでしょう。

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