光回線を快適に利用するためのLANケーブルの選び方
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
趣味から仕事まで、インターネットを家庭で使えることが当たり前の時代。多くの人は高速で通信できる光回線を利用して通信環境を整えています。光回線を快適に使うためには、適切なLANケーブル選びが大切です。LANケーブルはインターネットと機器を有線でつなぐときに使います。
今回は、光回線を効果的に使うためのLANケーブルの選び方を紹介します。
光回線とは
光回線とは、光ファイバーを使って有線でデータを送受信する通信回線です。
光ファイバーとは光を通すケーブルのことです。
光回線は有線接続であり、電磁波に影響されません。
光回線のメリットは通信速度が速いこと、回線の安定性が高いこと、通信の容量制限がないことです。
光回線を使うことで、テレワークやオンラインゲーム、動画視聴など大きなデータのやり取りが短時間でスムーズに行えます。
光回線が遅くなる原因と対処法
光回線を使っているにもかかわらず、速度が遅いと感じることはありませんか。
光回線を利用していても速度が遅くなる原因と、その対処法を4つ説明します。
使用機器が古い
パソコンやWiーFiルーター自体が古いモデルであったり、劣化していたりすることは、通信速度が落ちやすい原因です。
パソコンのアップデートや空き容量の確保、WiーFiルーターの再起動で改善することも多くあります。
機器のスペックが不足していると、データの処理に時間がかかります。
パソコンやWiーFiルーターに原因がある場合、光回線の速度に対応できるスペックを持つ機器に買い替えることがおすすめです。
パソコンのCPUはCore i3またはRyzen3以上、メモリは4GB以上が目安です。
Wi-Fiルーターの規格はWi-Fi5以上、接続方式はIPv6方式を選ぶと、回線速度の改善が見込めます。
回線に問題がある
マンションのような集合住宅では、回線が混雑すると速度が落ちます。
1つの回線を複数の家庭で共有して使うためです。
利用者の多い21時頃を避けると問題なく使えます。
また、光ファイバーを接続しているコンセントがLANコンセントやモジュラージャックの場合、速い通信はできない可能性があります。
配線方式を変えるには、管理人の許可や工事が必要であるため、事前の相談がおすすめです。
プロバイダーの問題
光回線は1本の回線を最大32世帯で共有しており、プロバイダーによるインターネットへの接続が混雑することで速度が低下します。
プロバイダーとは光回線をインターネットにつなぐ業者のことです。
通信速度がプロバイダーの契約内容によって低下しているケースでは、プランの見直しで解決できます。
遅延やトラブルの発生が多かったり、復旧に時間がかかったりとプロバイダーに問題がある場合は、乗り換えの検討もおすすめです。
LANケーブルの劣化
端末をつなぐLANケーブルの劣化が速度低下を起こしている可能性があります。
LANケーブルが劣化することで光の伝送損失が起こり、通信環境を不安定にするケースです。
また、古い規格のLANケーブルは光回線に対応していないことがあります。
LANケーブルの規格はCat(カテゴリ)と呼ばれます。
日常使いで速度に不満があるときは、Cat6AのLANケーブルに買い替えることがおすすめです。
LANケーブルの選び方
LANケーブルはインターネットに有線で接続するために必要です。
適していないLANケーブルを選ぶと、回線速度が十分に出なかったり、通信環境が不安定になったりする可能性があります。
最適なLANケーブルを選ぶために、ポイントを3つ紹介します。
通信速度で選ぶ
LANケーブルは8つのCatがあり、通信速度や周波数が異なります。
数字が大きいほど高速で通信できますが、価格も上がるため、使う機器やシーンを踏まえてケーブルを選ぶことが大切です。
1Gbpsの光回線を使い、動画の視聴やオンライン会議などを安定した通信環境で行うためには、Cat6aをおすすめします。Cat6aはCat6より長距離での通信ができ、テレビやパソコンにつなぐことに適しています。
Cat7〜8に使われているケーブルはシールドで保護されたSTPケーブルであり、業務用を想定した規格です。
形状で選ぶ
LANケーブルにはさまざまな素材、形状があります。
・スタンダードタイプ
標準的な丸型ケーブルです。
ケーブルが曲がりにくいため、長距離で使うことに適しています。
基本のUTPケーブルの他に、ノイズに強いSTPケーブル・電力供給を行えるPOEケーブルなどがあります。
・フラットタイプ
平たいLANケーブルのため、ラグやドアの下を通したいときに便利です。
注意点としてはスタンダードタイプよりノイズの影響を受けやすいことが挙げられます。
単線」か「より線」で選ぶ
「単線」とは、8つの芯線がそれぞれ1本の太い導線で作られたLANケーブルです。
ケーブルが固いため曲げて使うことには不向きな一方、安定して通信できます。
「より線」とは、複数の細い導線で芯線を構成したLANケーブルです。
単線よりはノイズの影響を受けますが、ケーブルが柔らかいため、配線しやすいことが特徴です。
長いケーブルが必要なときは丈夫な単線、5m以下の短距離をつなぎたいときは取り扱いやすいより線がおすすめできます。
まとめ
LANケーブルの劣化は、光回線の通信速度が低下することにつながります。
劣化していなくても、LANケーブルが使いたい機器や環境に合っていなければ、光回線をうまく活用できません。
LANケーブルはさまざまなメーカーで作られており、質の低い商品を手にしてしまう可能性があります。
信用できるメーカーのLANケーブルを買うことがおすすめです。
長い間同じLANケーブルを使っている人は、LANケーブルを見直すことで快適な通信環境を得られる可能性があります。