LANケーブルのCat(カテゴリ)とは?Cat5e(カテゴリ5e)とCat6(カテゴリ6)の違いについて
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
LANケーブルとは、パソコンやルーター、プリンターなどを有線でインターネットに接続するアイテムです。LANケーブルにはスタンダードタイプやスリムタイプ、フラットタイプなどの形状や長さなどさまざまな種類があります。部屋のレイアウトや好みで選んでもよいのですが、LANケーブルにはCat(カテゴリ)と呼ばれる規格があります。
そこで今回は、Cat5e(カテゴリ5e)とCat6(カテゴリ6)の違いについて紹介します。
目次
LANケーブルのCat(カテゴリ)とは
LANケーブルのCatとは、LANケーブルの規格を差し、最大通信速度や伝送帯域に差があります。
Catは、以下の種類があります。
- ・Cat5(カテゴリ5)
- ・Cat5e(カテゴリ5e)
- ・Cat6(カテゴリ6)
- ・Cat6A(カテゴリ6A)
- ・Cat7(カテゴリ7)
- ・Cat8(カテゴリ8)
Catの数字が上がる程、最大通信速度が早くなり伝送帯域が広がるため、数字の大きいLANケーブルの方が高性能です。
ただし、パソコンやプロバイダの回線の最大通信速度が1Gbpsである場合、LANケーブルが10Gbpsであっても最大通信速度は1Gbpsです。
Cat5(カテゴリ5)の種類
Cat5のLANケーブルには、2種類の規格が存在します。
ここでは、「Cat5」と、「Cat5e」について紹介します。
Cat5について
Cat5は1991年に認証され、近年ではあまり利用されなくなったLANケーブルです。
コネクタはRJ-45プラグを使用し、イーサネットは、10BASAE-Tや100BASE-TXに適用します。
データを長距離伝達することに適した丈夫なケーブルですが、最大通信速度が100Mbpsと低速であるため、最低限のインターネット接続でよい方におすすめ。
Cat5eについて
Cat5eは、Cat5の拡張版として1999年に認証され、光回線サービスにも対応可能なLANケーブルです。
コネクタはRJ-45プラグを使用し、イーサネットは、10BASE-Tや100BASE-TX、1000BASE-Tに適用します。
Cat5に比べると性能が向上したCat5eでは、クロストーク(ケーブル間の干渉)が起きにくく、データへ影響することはほとんどありません。
Cat6(カテゴリ6)の種類
Cat6のLANケーブルには、3種類の規格が存在します。
ここでは、「Cat6」「Cat6A」「Cat6e」について紹介します。
Cat6について
Cat6は、アメリカ通信工業会(TIA)と、アメリカ電子工業会(EIA)が定めた規格です。
コネクタはRJ-45プラグを使用し、イーサネットは、10BASE-T・100BASE-TX・1000BASE-T・1000BASE-TXに適用します。
下位規格との上位互換があり、大幅に向上した周波数により、安定したデータ転送が可能です。
Cat6Aについて
Cat6Aは、米国国家規格協会(ANSI)が定めた規格です。
コネクタはRJ-45プラグを使用し、イーサネットは、・10BASE-T・100BASE-TX・1000BASE-T・1000BASE-TXに適用します。
インターネットでのさまざまなコンテンツを楽しみたい方は、Cat6AのLANケーブルがおすすめです。
また、Cat6eと呼ばれる規格が登場しましたが、Cat6eと同じ性能であるCat6Aが正式な規格として承認された後は、Cat6Aが主流になりました。
Cat5e(カテゴリ5e)とCat6(カテゴリ6)の違い
LANケーブルは光回線の普及によって、大容量のデータも通信可能になりました。
そこで、ここからは、Cat5eとCat6の違いを「帯域幅」「速度」「形状」に分けて解説します。
Cat5eとCat6の帯域幅
Cat5eとCat6のLANケーブルの大きな違いは、帯域幅です。
帯域幅とは「周波数帯域」や、「バンド幅」とも呼ばれ、通信に使用される周波数の幅のことです。
周波数の幅が大きくなることを「広い」、幅が小さいことを「狭い」といい、広ければその分一度に送信できるデータ量が増えます。
- ・Cat5eの帯域幅:100MHz
- ・Cat6の帯域幅:250MHz
Cat5eとCat6の速度
Cat5eとCat6のLANケーブルは、どちらの最大通信速度も「1000Mbps (1Gbps)」です。
最大通信速度が1Gbpsであれば、光回線にも対応できており、ストレスなくインターネットを使用できます。
ただし、Cat6はCat5eに比べると2倍以上の周波数帯域であるため、10GBASE-Tの速度に対応します。
Cat5eとCat6の形状
Cat5eとCat6のLANケーブルの見た目は、Cat6は銅ワイヤーのため太くなっている他、ケーブルにカテゴリが印字されています。
Cat6LANケーブルの中には、ケーブルのズレや捻じれ防止のための「十字介在」と呼ばれる仕切りが入っています。
最新標準はCat6A(カテゴリ6A)
家庭やオフィス、工場などで使用するLANケーブルには、かつてCat5eやCat6が採用されていました。
しかし、大容量のデータを高速で通信する10ギガ配線が増加し、需要を満たすことに限界を迎えつつあります。
そのため、現在Cat5eやCat6を採用している方は、最新標準のCat6Aがおすすめです。
特にオフィスや工場では、LANケーブルを張り替える際に工事をしたり大掛かりになったりするため、Cat5eやCat6ではなく、Cat6Aやそれ以上のカテゴリを選びましょう。
まとめ
LANケーブルには、さまざまな形状や長さなどの種類が存在しています。また、カテゴリと呼ばれる規格があり、それぞれで性能に差があります。LANケーブルを購入する際には、部屋のレイアウトだけではなく、契約しているプロバイダやインターネットの使用環境に合わせたカテゴリを選びましょう。