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データセンターにおける配線の規格やケーブル配線の管理方法について紹介

※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります

データセンターにおいてケーブル配線は、セキュリティ性や生産性を大きく左右します。しかし、中には「適切なケーブル配線の管理方法が分からない」とお困りの方もいらっしゃるでしょう。

本記事では、データセンターにおける配線の規格や、ケーブル配線の管理方法を解説します。データセンターの利用を検討中の方、現在利用している方は、ぜひ参考にしてください。

 

データセンターにおける配線規格について

データセンターのケーブル配線については、いくつかの規格が存在します。代表的な規格について確認しましょう。

ANSI/TIA-942

ANSI/TIA-942は、アーキテクチャや電気・機械システム、安全性、セキュリティ、サイトの場所に関する北米由来の規格です。主に、電気通信インフラストラクチャやデータセンターの安全性を物理的にカバーすることを目的としています。

ISO/IEC 24764

ISO/IEC 24764は、データセンター内において、通信サービスのサポートに特化したケーブルを指定する規格です。国際規格の一つであり、TIA-942やEN50173-5といった各国の規格に基づいてケーブルを規定しています。

ANSI/BICSI 002-2014

ANSI/BICSI 002-2014は、データセンターの設計および運用のガイドラインを記載した規格です。ガイドラインには、データセンターの建設や配線工事、計画、セキュリティ、管理・保守、効率性の向上などに関する内容が網羅的に規定されています。

CENELEC EN 50173-5

CENELEC EN 50173-5は、既存および新規のアプリケーションをサポートするための規格です。欧州連合(EU)より制定された規格で、米国通信工業会が定めたTIA-942に基づき、データセンター内のケーブル配線要件を説明しています。

ANSI/TIA 606-B

ANSI/TIA 606-Bは、ケーブルを識別・追跡するためのラベル付けに有効な規格です。

 

データセンターの配線ルートについて

データセンターの配線ルートは、大きく2種類に分けられ、インターネット接続の安定性やケーブルの支持・保護に影響します。それぞれの特徴を把握し、最適な配線ルートを選択しましょう。

配線ルートは以下のとおりです。

床下配線

床下配線は、文字通り床下にケーブルを配線する方法です。現在、最も多く採用されている配線方式で、国内にあるデータセンターのほとんどで用いられています。ケーブルが室内に散らばらないため、誤配線や第三者によるケーブルへのアクセスを防止できることがメリットです。変更頻度が少ない回線や幹線ケーブルの配線に向いているでしょう。

架上配線

架上配線は、IT機器を設置しているラックの上にケーブルを通す配線方法です。ケーブルにすぐアクセスできるため、配線の変更や追加を効率的に行えるというメリットがあります。主に、データセンターやホスティングサービスなど、床下に配線工事ができるほどの空間がない場合に採用されます。

 

データセンターのケーブル配線を管理する方法

データセンターに自社のIT機器やサーバーを設置する際は、以下のポイントに注意してケーブル配線を管理しましょう。

ケーブルにラベルを付ける

ケーブル配線を適切に管理するため、まずはケーブルにラベルを付けましょう。ラベル付けでケーブルを整理しておくことで、用途がすぐに分かり、トラブル発生時に迅速な対応ができるようになります。

ラベル付けを行う際は、ANSI/TIA 606-Bなどの規格を参考に、ラベルを用途別に色分けするとよいでしょう。

ケーブルで通気を妨げない

データセンターのケーブル配線を管理する際は、ケーブル機器で通気を妨げないように注意が必要です。ケーブルが多すぎると、ラック内の空気がうまく循環せずに機器周辺の温度が上昇し、ダウンタイムやエネルギーを浪費させる原因となります。未使用もしくは不要なケーブルは、すべて取り外し、機器の通気を確保しましょう。

ケーブルを低温に保つ

ケーブルを低温に保つことも、ケーブル配線を管理する上で忘れてはなりません。サーバーの稼働中は、機器本体だけでなくケーブルも発熱します。温度センサーを設置するなどの工夫をし、機器とケーブルの両方が冷却されるように温度管理を行いましょう。

ケーブルマネージャを使用する

ケーブルマネージャを使用してケーブルをまとめておけば、機器周辺がすっきりと整理され、配線の変更・追加時にルート追跡がしやすくなります。ケーブルダクトやケーブルループ、ケーブルタイなども使い、ケーブルをまとめましょう。

 

まとめ

ケーブルを適切に配線することは、データセンターで自社サーバーを管理する上で、セキュリティの強化や生産性の向上につながります。自社のサーバーやIT機器を守るためにも、データセンターを利用する際は、ケーブルの配線方法や位置に注意しましょう。

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