自治体のαモデルとβモデルの違いとは?メリット・デメリットもご紹介!|LANケーブルと結束バンドのことなら|パンドウイット

自治体のαモデルとβモデルの違いとは?メリット・デメリットもご紹介!

※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります

自治体の三層分離には、大きく分けてαモデルとβモデルの2種類があり、さらに細かく分けると、α´モデル、β´モデルを含めた4種類があります。

三層分離のモデルを決定に当たり、αモデルとβモデルの違いを把握することは大切です。

そこで本記事では、自治体のαモデルとβモデルの違いや、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。

自治体の三層分離を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

 

自治体のαモデル・βモデルの違い

元々、自治体の三層分離の形態はαモデルのみでしたが、2020年にβモデルとβ´モデルが登場し、現在ではα´モデルも検討されています。

まずは、自治体のαモデルとβモデルに加えて、α´モデルとβ´モデルの違いを見ていきましょう。

αモデル

αモデルとは、2015年に自治体の情報セキュリティとネットワークの強靭化を目的として、総務省が発表したセキュリティ対策モデルです。

自治体のネットワークを「マイナンバー利用事務系」「LGWAN接続系」「インターネット接続系」という3つの独立した層に分離し、層ごとに管理します。

この構造により、個人情報の漏洩リスクが大幅に抑えられたため、セキュリティが強化されました。

一方、ネットワーク間のアクセスが制限されることから、業務効率が低下する点が課題となっています。

α´モデルはαモデルをベースとしたモデルで、ネットワーク構成に大幅な変更はありません。

ただし、α´モデルは高いセキュリティを維持しながら、業務上必要な特定のラウドサービスに直接接続が可能です。

βモデル

βモデルは、LGWAN系で行っていた業務の一部をインターネット接続系へ移行することで、クラウドサービスの有効活用と業務効率の向上を目指したモデルです。

特に人事給与や財務会計など、機密性の高い業務システムはLGWAN環境に残し、重要情報の漏洩リスクを抑えています。

ただし、βモデルでは業務端末がインターネット接続系に配置されるため、セキュリティ対策が求められます。

β´モデルはマイナンバー利用事務系を除く業務システムを、インターネット接続系に移行するモデルです。

内部業務もインターネット経由で実施できるようになるため、業務効率の向上に期待できます。

一方、テレワーク対応や働き方改革の実現が期待できるものの、導入・維持にかかるコストや運用負荷の増加、セキュリティ脅威の増大も課題です。

三層分離モデルについて詳しくはこちら

 

αモデルとβモデルのメリット・デメリット

αモデルとβモデルには、メリットとデメリットが存在します。

αモデルのメリット・デメリット

まずは、αモデルのメリット・デメリットからご紹介します。

 

メリット:セキュリティに強い

αモデル最大のメリットは、セキュリティに強いことです。

各層同士の通信が厳格に制御されており、物理的に分離・管理されているため、外部からの攻撃や内部の情報漏洩のリスクが抑えられています。

特に、マイナンバーを取り扱うネットワークには高度なセキュリティ対策が導入されており、個人情報が漏洩するリスクを最小限にとどめています。

 

デメリット:柔軟な対応が難しい

一方、αモデルのデメリットとして、柔軟な対応が難しいことが挙げられます。

αモデルの構造上、クラウドサービスの利用やテレワークの普及に適応しにくいため、柔軟な業務運営に影響するでしょう。

特に、LGWAN系ネットワークからクラウドサービスへの直接接続が困難で、業務効率化において課題となっています。

βモデルのメリット・デメリット

続いては、βモデルのメリット・デメリットをご紹介します。

 

メリット:業務効率や利便性が向上する

βモデルのメリットは、業務効率化と利便性の向上です。

クラウドサービスに直接アクセスできるため、場所や時間を問わず、業務を柔軟に進めることが可能です。

結果、従来のシステムと比較すると業務の生産性が向上し、運用コストを削減させる効果にも期待できます。

業務の生産性や利便性を重視する場合は、βモデルの導入が適しているでしょう。

 

デメリット:セキュリティが懸念される

βモデルのデメリットとして、セキュリティが懸念されることが挙げられます。

クラウドサービスに直接接続できるため、サイバー攻撃や情報漏洩のリスクが増し、従来のモデル以上に強固なセキュリティ対策が求められます。

また、既存のネットワーク設計や運用方針の見直しが必要となり、移行コストや運用の負担が増加する点も懸念材料です。

 

まとめ

自治体の三層分離の形態には、大きく分けてαモデルとβモデルの2種類があり、導入前にそれぞれの違いを理解しておくことが重要です。

αモデルはセキュリティレベルが高いものの、業務効率が低下しやすい点が課題です。

一方で、βモデルは業務効率や利便性は高いものの、セキュリティに懸念があるため対策しなければなりません。

導入を考えているならば、それぞれの違いやメリットとデメリットを把握した上で、どちらのモデルを採用するか決めましょう。

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