結束バンドとは?
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
結束バンドは配線環境において欠かせない道具のひとつです。日常生活で目にすることはそれほど多くないかもしれませんが、多くの現場が結束バンドによって支えられています。こちらでは、結束バンドの概要や国内で普及してきた歴史、呼び名の違いなどについてお話します。
結束バンドとは?
結束バンドとは、複数のケーブルを束としてまとめるために使用するバンド状の道具の総称です。ケーブル束を任意の場所に固定する目的でも使用されます。ネットワーク環境、工場、研究施設など、さまざまな環境の配線に使用されている道具です。
複数の企業が結束バンドを開発・販売しています。細かな性能は製品ごとに違いがありますが、ロック部の爪にストラップの溝をかみ合わせて締め付けを維持する基本的な構造は共通です。「ケーブルタイ」「結束帯」と呼ばれることもあります。
素材としてさまざまなものが使用されますが、環境に適したものを選ばなければ長期間の結束が維持されません。屋外で使用する場合は耐候性、高温の環境で使用する場合は耐熱性といった性能が重視されます。
結束バンドの歴史
結束バンドが日本で使用され始めたのは、1970年ごろです。それまでは、ケーブルの結束に紐が使用されていましたが、耐久性や締め付けやすさに問題がありました。こうした紐の欠点を樹脂の柔軟性により解決した結束バンドは高く評価され、瞬く間に配線現場へと普及していきました。
導入される環境の拡大にともない、それぞれの環境に合わせて耐性のある結束バンドが開発されていきました。また、多様化するニーズに対し、各企業はさまざまなサイズやギミックで答えています。
近年は、業務環境だけではなく一般家庭にも結束バンドが普及しています。家具などを手作りするDIYでは、使い勝手が良い素材として人気のようです。
結束バンドの呼び名
「結束バンド」は道具としての総称です。配線の現場では、販売・開発している企業の名前や、固有の製品名が呼称として使用されることがあります。現場によって違う名前が用いられるケースもあるため、いくつかの名前をあらかじめ覚えておくと作業がスムーズかもしれません。
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結束バンドは、シンプルな機構ながら長らく配線の現場を支えてきた信頼できる道具です。これからも大きな変化を遂げることなく、さまざまな環境で使用されていくことが予想されます。利用方法の自由度も高いため、配線に限らず積極的に結束バンドをご利用ください。