結束バンドの保管はどうする?
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
結束バンドは大量にパッケージされた状態で販売されており、一度で使い切ることはごく稀でしょう。その場合、残った結束バンドは保管しておくことになりますが、次の使用時までベストな状態を維持するためには保管方法に工夫が求められます。こちらでは、工場出荷時の結束バンドの状態や、結束バンドの適切な保管方法についてご案内します。
出荷時の結束バンド
まずは出荷時の結束バンドの状態についてお話しましょう。代表的な結束バンドの素材であるナイロン66は、吸水性に優れていることが特徴です。また、吸収している水分量によって性質が変わります。そのため、工場出荷時の結束バンドは適切な水分量に調節されています。
開封しない限り、パッケージ外の空気の影響を受けることはありません。そのため、工場出荷時の状態を保つために未開封にしておくのが、結束バンドにとってベストと言えます。
密閉して保管しておくのが理想
上述したとおり、水分量は結束バンドにとって重要な要素です。水分量が少なくなると結束バンドの強度が増します。しかし、反対にしなやかさを失い、外部からの衝撃に対してはもろくなってしまうのです。
保管の際に結束バンドが乾燥していると、ストラップが曲げづらくなり結束作業が困難になります。また、もろくなっているため結束時に破断してしまうことも考えられるでしょう。空気が乾燥している冬や、暖房が効いている部屋では結束バンドの水分量が失われてしまうため注意が必要です。乾燥を防ぐためには、結束バンドの袋を可能な限り密閉しておきましょう。袋を開けている時間を極力短くすることも大切です。
乾燥してしまった場合は…
袋を開封してしまった以上、気を付けていても結束バンドが乾燥してしまうかもしれません。ナイロン66自体は吸水性に優れる素材のため、水分量を取り戻させることができます。簡単なのは食器洗い用のスポンジを使用する方法です。水を含ませたスポンジを結束バンドの袋の中に入れ、しっかりと密閉して一晩放置します。すると、すべての結束バンドに水分がいきわたり、通常の素材に回復します。結束バンドが乾燥してしまった場合は、この方法をお試しください。
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結束バンド保管のポイントは「密閉すること」と「乾燥させないこと」です。乾燥して状態が悪くなった結束バンドは本来の性能を発揮できません。ストラップが固くなっていると感じたら、乾燥している証拠です。ご紹介した方法で適切な水分を与えてから使用してみましょう。