設備メンテナンスの安全対策に必須となるロックアウト・タグアウトの使い方
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
機械や設備のメンテナンス中に起きる事故の原因として非常に多いのが、「動力を停止せずに作業をしてしまう」ケース。慣れているから、何度もやったことのある作業だからと安全対策を怠ると、「メンテナンス中である」ことを知らない人が機械を操作して大きな事故が起きてしまう場合もあるのです。
こちらでは、ロックアウトやタグアウトを利用した安全対策の重要性についてご紹介します。
ロックアウト・タグアウトとは?
ロックアウトとは、機械や設備のメンテナンス等を行う際、スイッチをオフにした上で動力をシャットアウトする作業のことです。万が一事情を知らない人が操作しようとしても機械を起動できないように、ロックを使って機械を施錠してしまいます。
ただし、機械の動力部等を施錠しただけだと、一見して施錠しているとはわかりません。そこで、ロックアウトした場所に、「現在作業中」「電源遮断中」といったことを警告するタグをつけます。これがタグアウトです。
機械メンテナンスの世界では、ロックアウト・タグアウトは安全対策としてセットで利用されています。自分だけでなく周囲の人を守るために、ロックアウト・タグアウトを心がけましょう。
ロックアウト・タグアウトの使用方法
ロックアウト・タグアウトの使い方はスイッチの種類によって変わります。ロックアウトを行う際、トグルスイッチなどのスイッチ式なら、スイッチ全体を覆ってスイッチに触れられないようにする製品をかぶせ、施錠します。上下に押し下げたり押し上げたりするレバースイッチの場合であれば、鍵を使ってレバーを固定します。
機械の電源を落として動力を遮断したら、忘れないうちに警告用のタグアウトを結束バンド等で固定しましょう。
安全対策に役立つのがマスターキーシステム
ロックアウトを利用する上でぜひ考えたいのが、鍵そのもののセキュリティです。たとえば、市販のロックアウトをすべて同じ鍵で施錠・解錠できる場合、鍵をかけても意味がありません。悪意のある人間やたまたま同様の製品を持っている人がいれば、解錠されてしまうからです。
そこで役立つのが、マスターキーシステム。マスターキーシステムを採用すると、本人が鍵を紛失しない限り、商品本体についている鍵かマスターキー以外ではロックを解錠できません。マスターキーシステムはパドロック(南京錠)と相性が良く、マスターキーのシステムやパドロックの機能ごとに複数の商品が展開されているため、一度チェックしてみましょう。
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動力を使って動かす機械や設備は、操作方法を間違えると重大な事故の原因となります。メンテナンス中はとくに事故が起こりやすいため、工事現場や工場では安全対策としてロックアウト・タグアウトを徹底しましょう。なお、ロックアウトはマスターキーシステム対応のパドロックが使いやすいです。ぜひお試しください。