LANケーブルを色分けして使うメリット2つ
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
LANケーブルには、いろいろな色が使われています。LANケーブルがカラフルなのは、見た目の美しさのためではありません。
ここでは、LANケーブルを色分けして使うメリットと、色分けしないとどんな問題が起こるのかを解説します。
LANケーブルを色分けして使うことの2つのメリット
LANケーブルを色分けするメリットは、「接続ミスをなくす」「作業効率がアップする」ことの2つです。LANケーブルに色分けが必要なのは、LANケーブルの数が多い場合です。たとえば、サーバに接続するLANケーブルなどがこれに当たるでしょう。
とくにサーバに何十本ものLANケーブルが接続されている場合は、用途ごとに色分けしないとどのケーブルがどこにつながっているのかがわからなくなります。これではトラブルが起こりやすくなり、メンテナンスにも時間がかかってしまうでしょう。もし作業時に間違って関係ないLANケーブルを抜いてしまったり、違うLANケーブルをポートに差したりするミスが起きると、場合によっては取り返しのつかないことにもなりかねません。
こういったミスをなくすために、LANケーブルを色分けする必要があるのです。LANケーブルが色分けしてあれば、必要なLANケーブルをすぐに見つけられるので、作業の効率化がはかれます。
LANケーブルを色分けのルール
用途別にLANケーブルを色分けすれば作業の効率がアップするうえ、接続ミスも起こりにくくなります。
では、どの色のLANケーブルをどんな用途に使えばいいのでしょうか。これについては、何色をどの用途に使うというルールがあるわけではありません。そのため、自身で何色をどの用途のLANケーブルに使うかを、先に決める必要があります。
会社などの組織であれば、サーバ管理者など現場の責任者的な立場にある人が決めればいいでしょう。そして、色分けのルールを決めたら、それを誰もが見えるような場所に貼っておくことが必要です。せっかく色分けを決めても、それを現場のスタッフ全員が知っていないと意味がありません。
色分けの事例
用途別にハードウェアのLANケーブルを色分けするなら、たとえばネットワークサーバのLANケーブルを黒と決め、Webサーバなら白、DBサーバは赤といったふうに分けると一目瞭然です。
このように色を決めて分けてあると、メンテナンスなどの際に、間違って関係ないサーバのLANケーブルを抜いてしまうような、うっかりミスを防ぐことができます。
また、LANケーブルの色はサービス内容別に分けてもいいでしょう。たとえば、メール関係は緑、社内ネットワークは白、ユーザ向けサービスは赤といった具合です。
サーバの台数が数台程度なら、サーバごとにLANケーブルの色を分けてもいいでしょう。たとえば、緑のLANケーブルだから1号サーバにつながっているケーブルであるというふうに、ひと目でわかります。
LANケーブルを色分けできない時の対処法
すでにサーバに多くのLANケーブルが接続されているような場合は、新たに色分けされたLANケーブルで接続しなおすのに大変な時間がかかりますし、LANケーブルの差し替えミスによるトラブルが発生するおそれもあります。
こんなときは、新たなLANケーブルで色分けするよりも、現在接続されている1本1本のLANケーブルに、ケーブルタグを取り付ける方法がおすすめです。ケーブルタグにはいろんな色があるので、ケーブルタグを色ごとに分けて使えば、LANケーブルをタグの色によって見分けられます。
また、文字が書き込めるケーブルタグを使えば、そのLANケーブルの用途を記入できるので、メンテナンス時に役立ちます。
ケーブルタグにはいろんな形状や仕様があり、使い方は少しずつ違いますが、基本的にLANケーブルなどに巻き付けて使うものです。簡単に巻き付けられるシールタイプから、丈夫なプラスチックまで、さまざまなケーブルタグがあります。シールタイプは、タグ付け自体は簡単にできるので手間がかかりませんが、それほど強度がないので、複数のケーブルをまとめて巻き付けたりすると切れやすくなります。
これに対して、結束できるタイプのケーブルタグもあります。プラスチック製なのでシールタイプよりも強度があり、しかも結束バンドの機能も兼ね備えているので、同じ用途のLANケーブルを数本まとめて束ねることも可能です。
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LANケーブルを色分けして使うメリットは、「接続ミスをなくす」「作業の効率アップ」の2つです。LANケーブルが色分けしてあれば、うっかりして関係ないケーブルを抜いてしまったり、違うケーブルを差してしまったりするミスを減らせます。
また、色分けすれば必要なLANケーブルをすぐに見つけられるので、作業の効率化をはかれます。このように、LANケーブルを色分けすれば保守管理がしやすくなるでしょう。