PoEを使用するメリットとは?その使い方まとめ
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
家やオフィスでネットワーク接続を使って給電するシステムがPoE給電です。では、PoE給電を使用するメリットや使い方について見ていきましょう。
PoEを使用するメリットとは?
PoE給電をオフィスや家で使用するメリットは数多くあります。
こちらでは、PoEのメリットのいくつかについて解説していきましょう。
データ通信と同じネットワークが使える
まずPoEのメリットとして挙げられるのが、データ通信と同じネットワークを使うという点です。
通常電子機器を使用するためには電源を確保するためにコンセントが必要です。そのためコンセントがない場所では、電子機器を使用することができませんでした。
しかしPoEを使えば、データ通信と同じネットワークを使って電源が確保できるので、コンセントがなくても電子機器の設置が可能です。
施工が容易で経費節減になる
PoEの別のメリットは、施工が簡単であるということです。
今まで電源がなかったところにコンセントを付けようとすると、大規模な工事が必要になるかもしれません。
しかしPoEを利用すれば、すでに施工してあるLANケーブルを使って給電ができるので工事が必要最小限で済みます。
工事が少なくなるのでPoEを導入するための経費も抑えることができるでしょう。
配線がすっきりする
PoEを使用すれば、LANケーブルだけですべての配線が行えるのでオフィス内の見た目がすっきりします。
通常はLANケーブルに加えて、タコ足配線を利用してさまざまな機器に電源を供給していることでしょう。
しかしPoE給電では床配線がLANケーブルだけになるため、配線モールなども小さく薄い製品を使えば十分です。人が転倒する危険性が少なくなり、スマートなネットワークの構築が行えるでしょう。タコ足配線による火災発生の危険を回避できるという点も見逃せません。
給電の信頼性が向上する
PoEの別のメリットは、信頼性の向上です。
コンセントから電源を取っている場合、停電によってすべての機器がダウンしてしまう事があり得ます。ネットワーク接続や他の電子機器が一時的にでも使えなくなってしまうと、会社の業務に大きな影響を与える恐れがあります。
しかしPoEを利用すれば、停電時のネットワークのダウンを防ぐことができます。停電になってもしばらくの間電源を供給してくれるUPSを使えば、ある程度の時間ネットワークを使用したり、業務を続けたりできることでしょう。
これもLANケーブルを使って電力を供給できるPoEならではメリットです。
PoEを使用するメリットを理解する
PoEを使用するメリットをしっかり理解しておくと、PoEの導入を検討するきっかけになるかもしれません。
PoEの利用によって、電子機器やネットワークを使用する際の快適さが向上します。
たとえば、停電時であってもある程度の時間電力が供給されるので、システムを安全にシャットダウンする時間を稼ぐことができるでしょう。さらに、すっきりとした配線は見栄えがよくなるだけでなく、配線が簡単になる、修理がしやすいといった利点もあります。
PoEの場合、電気工事の知識・技術がなくても、LANケーブルを交換するだけで修理が行える可能性があります。同じ配線で多くの機器を使用できるため、アダプタも必要ありません。
給電の方法を統一できるというのも大きなメリットなので、よく理解することが重要です。
PoEを使用するメリット活かした使いみち
PoEのメリットを理解すれば、どのような使いみちがよいのかも分かります。では、メリットを最大限に生かしたPoEの使いみちについてご紹介しましょう。
カメラ
天井に設置するカメラは、PoEによって設置がより容易になりました。
とくに天井の照明にPoEを使っているオフィスや工場の場合、天井に電源がなくてもカメラが設置できるようになったため、施工が非常に簡単になっています。
天井にカメラやセンサーを設置することにより、煙や温度といったデータの収集、照明のオン・オフが可能です。
たとえばカメラの映像を分析し人がいる所だけ照明をつけたり、防犯のために映像を記録したりすることもできるでしょう。
照明
天井裏にLANケーブルが配線されているのであれば、そのLANケーブルを使って照明に電力を供給することができます。
とくにLDE電球を使った照明は、非常に大きな効果があります。
PoEを使ってLED電球にDC電源を供給することで、電気代やランニングコストが大幅に削減されます。白熱電球の寿命が約2,000時間なのに対し、LED電球の寿命は約5万時間です。アメリカのカーネギーメロン大学の研究によれば、直流であるDC電源を使うことで、交流であるAC電源に比べて2,000ドルもの節約になる結果がでています。
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PoEには非常に多くのメリットがあります。配線がすっきりするというメリット以上に、施工の用意さや経費の削減は大きな魅力です。PoEのメリットについてしっかり理解しておけば、LANケーブルを使ってさまざまな電子機器を効率よく配置できるようになるでしょう。
ネットワーク構築の際には、PoEのメリットについてもよく理解し、そのメリットを最大限活かした使い方をしたいものです。