知っていると役立つ!寒さが与えるLANケーブルへの影響とは?
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
職場や自宅などで、さまざまなLANケーブルを使用している方は多いでしょう。しかし、LANケーブルと寒さの関係について知っている方は、少ないのではないでしょうか。寒さはLANケーブルに影響を及ぼすため、しっかりと対策する必要があります。
寒冷対策をすることによるメリットもあるので、より寒さが厳しくなる前に、この記事で説明していく方法を試してみてください。耐候性のあるLANケーブルを使うなどの工夫をしましょう。
寒さがLANケーブルに与える影響
LANケーブルは、ネットワーク機器を家や会社などでつなげるために必要なものです。そのため、室内・屋外どちらでも使われることもあります。よって、ほとんどのLANケーブルはゴムなどで保護されており、簡単には切れたりしないようになっています。
しかし、激しい温度変化がある場合は問題が発生しやすいのです。たとえば、冷え込みが強くなると、LANケーブルを覆っているゴムが硬くなります。その結果LANケーブル自体が断線し、いろいろなトラブルが発生します。また急激に寒くなると凍って素材が劣化することも考えられるでしょう。その後温められて解凍されると、凍っていた素材が膨張して劣化する可能性もあります。
このように、寒さはLANケーブルにさまざまな悪影響を与えます。断線や劣化といった問題が起こらないように、予防することが重要なのです。
寒冷対策のメリット3選
①劣化を防ぎ断線のリスクを軽減
1つ目のメリットは、劣化を防ぐことで断線の発生リスクを軽減できることです。たとえば、寒冷対策LANケーブルは、急激な冷え込みが起きてもあまり硬化することがありません。そのため、硬化による断線を防止できるのです。
②突然の気象変化にも耐える
2つ目のメリットは、突然の気象変化に耐えられること。比較的温暖な地域でも、場合によっては突然寒くなることがあります。しかし、きちんと寒冷対策をしておくことで、そうした気象変化にも耐えることができます。寒さ以外にも、突然の雨や風に耐えることができて安心です。
③豪雨や台風などの天災対策にも
3つ目のメリットは、天災対策にもなることです。天気が変わりやすい地域では、豪雨や台風などの天災に見舞われることがあります。何も対策をしていなければ、激しい雨や風によってLANケーブルが劣化する可能性があるでしょう。しかし、きちんと対策をしておくことで、急な天災にも対応することができます。
LANケーブルを守る心強い素材
寒冷対策LANケーブルとして使用される素材としては、「合成ゴム」が多いです。
中にはマイナス20℃という激しい寒さに対応できるLANケーブルもあるので、寒さ対策にはとても役立つでしょう。
PNCT(ゴムキャブタイヤLANケーブル)
PNCTは、ゴム系の移動用電力供給LANケーブルのこと。固定配線が不必要であるという特徴を持っています。
PNCTの中には天然ゴム系のものもありますが、それらは耐候性や耐油性に劣っているため、あまり使用されていません。現在主流となっているのは、耐候性や耐油性に優れている合成ゴムタイプのものです。
塩化ビニール製
名前の通り原料に塩の成分が含まれているため、氷点下の場所でも耐久性を発揮します。水同士が吸着することを防ぎ、液体のまま保つという効果があるからです。
よって、氷点下でも凍らずにもともとの柔軟性をキープできます。断線の心配もなく、安心して使用できるでしょう。
氷点下になる場所では事前に保護しよう
「寒さに強い」と謳われて販売されているLANケーブルもいくつかあります。ですが、気温が氷点下になることが多い地域や場所では、気温差が激しくなり不安なことが考えられます。その場合は、熱収縮チューブでLANケーブルを保護することがおすすめです。
熱収縮チューブを利用することで、熱が加わると形状記憶する性質になっています。耐熱保護や防水にも対応しています。LANケーブルの保護を事前にしておくことで、通常よりも寒さの影響を受けにくくなるでしょう。
定期的なメンテナンスは必ず
耐候性があるLANケーブル・事前に保護したLANケーブルでも、永遠に使用できるわけではありません。長い間同じものを使っていると、劣化や破損が発生していることが考えられます。性能が落ちたりトラブルが発生したりすることに繋がるので、必ず定期的にメンテナンスをしてください。
まとめ
寒さは、LANケーブルに劣化や断線といった悪影響を及ぼします。LANケーブルを頻繁に買い換えるとその分費用がかかりますし、トラブルにも繋がります。そのため、LANケーブルが破損してしまう前にしっかりと対策するのがおすすめです。耐候性のある、合成ゴムや塩化ビニール製のものを使い、熱収縮チューブを使ってみてください。
寒い冬が到来する前に、一度見直してみてはいかがでしょうか。