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LANケーブルの内部構造とその種類

※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります

LANケーブル 内部構造

インターネットに接続する上で欠かせないLANケーブル。インターネットは無線で接続することもできますが、LANケーブルを用いて有線接続にすることで、安定した通信が可能になるメリットがあります。そこで今回は、そもそもLANケーブルの構造はどうなっているのか、LANケーブルの種類はいくつありのか、詳しくご紹介します。

身近にあっても詳しく知らないLANケーブル

インターネットは、今や生活には欠かせないインフラとなっています。そんなインターネットに、パソコンなどの機器を接続する際に活躍するのがLANケーブルです。

下記の通りCat(カテゴリ)で規格が分けられており、カテゴリの数字が大きいほど高速通信が可能となります。

・Cat5e(カテゴリ5e)

・Cat 6(カテゴリ6)

・Cat 6A(カテゴリ6A)

・Cat 7(カテゴリ7)

・Cat 7A(カテゴリ7A)

動画撮影やオンラインゲームを頻繁にするなど、高速通信やノイズの有無にこだわりを持つ人はCat 7やCat 7Aがおすすめです。しかし、安定した通信ができれば高速通信にこだわりはないという人はCat 5eなどでも問題ないです。

必ずしも高速通信に対応したLANケーブルが最適なわけではなく、使用するネット状況によって、LANケーブルの選び方が変わります。

LANケーブルの内部構造

 LANケーブルは、カテゴリごとに内部構造も異なります。一般的に使われることの多いCat 5eとCat 6のケーブルの内部には、信号線と呼ばれる8本の導線があります。信号線が2本ずつより合わされ、さらにそれらが緩やかにより合わされることで1本のケーブルを構成している構造です。また、2本ずつ4セットがお互いに干渉しないようにケーブル内には十字の仕切りが入っています。

 

動線をよっている理由

 LANケーブルは信号線が2本ずつより合わされています。一つにはプラスの電圧が、もう一つにはマイナスの電圧をかけて電圧の差を作ることで、信号を送る仕組みです。これを「差動信号」と呼び、動線をより合わせて差動信号を送ることで、ノイズを小さくする効果があります。

まず外部からの電磁波により、磁力線が信号線を横切ると誘導電流が生じます。そこで動線をより合わせておくと、外部からの磁力線に対して半回転し、これにより磁力線から受ける誘導電流の向きも逆向きに働き、ノイズの影響を受けにくくなるのです。

 

より線ではなく単線のLANケーブルもある

 LANケーブルはより線のものだけではなく、単線のものもあります。単線のLANケーブルは「単線LAN」と呼ばれます。

単線LANの長所は電気信号が伝わりやすいことです。単線のため動線の表面積が広く表皮効果が高くなります。なお「表皮効果」とは、外側の表面に近い部分ほど電気信号が流れやすくなるという動線の性質のことです。

一方で、配線の導入が難しいという短所もあります。単線LANは動線が太いため曲げづらいという特徴があります。そのため入り組んだ場所や狭い場所では、単線LANは使用しづらいです。

ケーブルの種類で異なる内部構造

LANケーブルのコードは、シールドを備えているUTPケーブルとシールドを備えていないSTPケーブルの2種類に分けられ、内部構造が異なります。

 

UTPケーブルの内部構造

 「UTP」とは「Unshielded Twist Pair」の略です。シールドにはノイズを吸収し、プラグをつなぐ機器などから外部に流す効果があります。Cat 6A以下はシールドを備えたUTPケーブルに対応していますが、カテゴリにより内部構造は異なります。

Cat 5eは動線が近すぎないように余裕のある構造です。一方のCat 6とCat 6Aはケーブルの中に十字の仕切りを入れ、重なりにくい構造です。さらにCat 6Aは、被膜の内側に金属製の遮蔽テープを巻いている製品も少なくありません。シールドではなく別のケーブルからのノイズも受けにくくする効果があります。

 

STPケーブルの内部構造

 「STP」とは「Shielded Twist Pair」の略です。Cat 6A以下はUTPケーブルかSTPケーブルを選択できますが、Cat 7と7AはSTPケーブルしかありません。

UTPケーブルのCat 6Aには、皮膜の内側に金属製の遮蔽テープを巻いている構造ですが、STPケーブルでは皮膜の内側にホイル状のシールドが入っている構造です。また、STPケーブルのみのCat 7には、より対線をそれぞれホイル状のシールドで包み、さらに上から網状の金属でケーブルを包むことで、よりノイズの影響が受けにくい構造になっています。

まとめ

このように見た目は1本のケーブルでも、中にはそれぞれLANケーブルとしての機能を果たすための細いコードが8本詰まっています。乱雑に扱うと破損しインターネットに接続できなくなるので注意しましょう。

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