LANケーブルを工事なしで2階まで繋げる方法
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
無線LANを使用している場合は、基本的にはLANケーブルを引く必要がありません。そのため、ルーターが1階に設置してあったとしても、2階でもネットの接続は可能です。
しかし、有線LAN を使用して2階でネットに接続したいと思う方もいるでしょう。
そこで今回は、工事なしでLANケーブルを2階まで繋げる方法を解説します。ただし、住宅の環境によって方法は異なりますので、今回ご紹介するのはあくまでも一例として参考にしてください。
快適なネット環境は有線LANが最適
インターネットが普及し始めた頃、接続方法として一般的だったのは有線接続でした。現在では、LANケーブルが要らない無線LANが広く普及しています。職場や自宅でも、無線LANが一般的なのではないでしょうか。
しかし、有線LANには無線LANにない魅力があります。たとえば、高速通信ができることが大きな魅力です。無線LANと比べると安定性も高いですし、電波の干渉を受けることもありません。
また、電波を乗っ取られることが少ないため、無線LANよりもセキュリティ面で安心です。インターネットを悪用される心配はないでしょう。
これらのメリットから、無線LANではなく有線LANを選びたいと思う方がいます。
用意しておくと便利なアイテム
では、実際にLANケーブルを2階まで繋げるためには、どのようなアイテムが必要なのでしょうか。用意しておくと便利なのは、隙間用LANケーブル・中継コネクタ・ピンや結束バンドの3つです。
ここからは、それぞれのアイテムについて解説します。
①隙間用LANケーブル
隙間用LANケーブルとは、ケーブル部分が薄くて隙間に通すことができるLANケーブルです。たとえば、ドアの上下にあるわずかな隙間にも通せます。薄いため、カーペットの下に通す、といった使い方もできるでしょう。
LANケーブルを2階に繋ぐ時だけでなく、同じ階の別の部屋に繋げたい時にも役立ちます。
なお、商品によって薄さや強度は違うため注意が必要です。また、薄いからといって極端に曲げたり、重い物の下に通したりすると、劣化する恐れがあります。
②中継コネクタ
中継コネクタは、LANケーブルの長さが足りない、1本では使えないといった場所で活躍するアイテムです。コネクタの両側にLANケーブルを差し込むだけで簡単に延長できます。
中継コネクタは安価なので、無駄なくケーブルを延長したい方にぴったりです。
なお、数メートル程度のケーブルであれば通信速度には影響しません。ただし、コネクタ部分にホコリが溜まる可能性があるため注意しましょう。
③固定するためのピンや結束バンド
繋げたLANケーブルを固定しなければ、日常生活の邪魔になることがあります。床や壁に固定するために、ピンや結束バンドなどの固定用アイテムを用意しましょう。
繋げるために必要な3つのやるべきこと
次に、LANケーブルを繋げるために必要なことを解説します。3つの準備を行って、スムーズに作業ができるようにしましょう。
①必要な部屋までの距離を計測
まずは、繋げたい部屋と部屋の間の距離を計測する必要があります。どの程度の長さのLANケーブルが必要なのか知るために、メジャーなどで測りましょう。
②距離を基にLANケーブルを購入する
続いて、計測した距離を基に必要なLANケーブルを購入します。ギリギリの長さではなく、余裕のあるものを買うのがおすすめです。
なお、LANケーブルはCat(カテゴリ)によって速度や形状が違うため注意しましょう。主なCatは以下のとおりです。
・Cat5e Cat6
速度は1Gbps、コネクタ形状はRJ-45
・Cat6A
速度は10Gbps、コネクタ形状はRJ-45
・Cat7
速度は10Gbps、コネクタ形状はGG45/TERA
③有線接続可能な環境かどうか確認する
次に、有線接続ができる環境かどうか確認が必要です。ルーターに「有線LANポート」がなければ有線接続はできないため、事前にチェックしましょう。また、使用するパソコンなどのデバイスも確認してください。
LANケーブルを2階まで繋げるときのポイント
LANケーブルを繋げる時には、ルーター側から配線しましょう。そうすることで、ルーターにたどり着かないというトラブルを防げます。
また、出入り口ではドアの上部に這わせるのがおすすめです。そうすれば、ドアを開閉しても引っかからず邪魔になりません。
作業中に落ちてこないように、結束バンドやピンなどで固定しながら行うことも大切です。ビニタイも活用しましょう。
まとめ
速度が速くて安全な有線接続を行う場合は、ネットに繋ぎたいデバイスを使う部屋にLANケーブルを繋げないといけません。多くの場合ルーターは1階にあるため、2階まで繋げる必要があるでしょう。
自力で繋げたい場合は、隙間用LANケーブルや中継コネクタ、結束バンドなどを使って作業を行いましょう。