データセンターとクラウドサービスとの違いとは？知っておくべき４つのポイント

※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報＝豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります

サーバー内のデータを保護しようとする際、データセンターとクラウドサービスは比較対象として取り上げられます。データセンターとクラウドサービスの違いを一言でいえば「リアルなのか、バーチャルなのか」ということです。

この記事では、データセンターとクラウドサービスの特徴やそれぞれのメリットについて解説します。

データセンターとクラウドとは

データセンターとクラウドの目的は、ともにサーバー上のデータを保管することです。データセンターとクラウドの最大の違いは、ハードウェアとソフトウェアの準備や管理の方法にあります。

データセンターはIT機器の設置場所を提供する物理的な施設であり、基本的にはハードウェアやソフトウェアのシステム環境を顧客自身で準備・管理する必要があります。一方クラウドは、インターネットを経由した仮想環境下でのサービス提供です。

クラウドサービスのサーバーはデータセンターに保管されていることが多いので、クラウドサービスを利用したとしても、ユーザーは間接的にデータセンターを利用していることになります。

データセンターとクラウドサービスの４つのポイントでの違い

データセンターとクラウドサービスは、提供方法や内容にそれぞれの特徴があります。下の図表では、４つのポイントにおいてのデータセンターとクラウドの違いを挙げました。

クラウドサービスと比べたデータセンターの３つのメリット

データセンターは、クラウドサービスと比較して優れている特徴があります。３つのメリットとして紹介します。

機器を自由に選定できる

データセンターは、クラウドサービスよりも機器やシステムを自由に選定できるというメリットがあります。

クラウドサービスは、一般的にサービス事業者が提供しているIT機器やネットワークのシステムを利用します。初期費用やシステム導入のコストがかからないというメリットがある反面、新たな機器を選定したり導入したりすることは基本的にできません。

対して、データセンターを利用する場合は、自社の目的や用途に合わせてIT機器やネットワークを自由に選ぶことができ、新たな機器の導入や既存のシステムとの連携が可能です。

高速通信を維持しやすい

データセンターを利用した場合は、サービス事業者と利用者間のネットワークで負荷を分散できるため、安定した大容量の高速通信が可能です。

クラウドサービスは、一般的なブロードバンド回線を利用してインターネット接続やVPN接続をしています。またシステムの特性上、不特定多数のユーザーとクラウド環境を共有して利用するため、突発的にアクセスが集中した際は、高負荷状態になりシステムやサーバーの通信性能が低下する場合があります。

一方、データセンターの多くは利用者の対象機器を専有する環境を整えているので、システムを利用している他のユーザーへの影響を低減できます。そのため、クラウドサービスと比較して、安定した高速通信システムを維持することが可能です。

障害時の対応

データセンターは、システムに障害が発生しても自社で復旧対応が可能です。緊急事態に備えてエンジニアを派遣できる運用体制さえ整っていれば、早期にシステムを復旧させることができます。突発的なアクセス集中に備えてサーバーを追加したり、ネットワークの帯域を拡張したりして、すぐに対応が可能です。

クラウドサービスだと、サービス事業者側のシステムに障害が発生した際の対応は、事業者側にゆだねられます。そのため、復旧はサービス事業者側の対応待ちとなるため、その間はシステムを停止せざるをえません。クラウドサービスを利用する場合は、障害が発生時の復旧スピードや柔軟性が低いことを念頭にいれておくべきです。

まとめ

データセンターとクラウドサービスでは、コストやシステム運用の方法に違いがあります。サービス内容・機器・運用管理・カスタマイズの４つのポイント、その違いを解説しました。データセンターのメリットとしては、以下の３つです。

・機器を自由に選定できる

・高速通信を維持しやすい

・障害時の対応

紹介した違いやデータセンター利用時のメリットを踏まえて、どちらのサービスを利用するのが自社に適しているのか検討してください。

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