データセンター移行でおさえるべき3つの方法とは！メリットや手順を紹介
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報＝豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
事業の拡大とともに、既存のデータセンターの環境に不満を抱えている方も少なくないでしょう。そうした課題を解決する手段として、データセンターの移行があります。既存のデータセンターから、新たなデータセンターに移行することで環境の性能を高めることができます。この記事では、移行する方法やメリット、手順を詳しく解説します。
目次
データセンターの移行とは
データセンターの移行とは、現在利用している既存のデータセンター環境を新たなデータセンターに配備・移行するプロセスのことです。体系的に計画をしたうえで、既存のデータセンターを新しい施設や拠点に移転する必要があります。データセンター移行の方法について後ほど3つ紹介します。
データセンター移行3つの方法
データセンターを移行する方法は主に3つです。ここでは、それぞれを解説しているので検討の参考にしてください。
ハードウェアの引越し
ハードウェアの引越しには、リアントアンドシフトという方法があります。ITシステムをクラウドへ移行する方法の1つで、サーバーなどのハードウェアを物理的に動かしてデータセンターを移行します。メリットとしては移動時間を軽減し、コストを比較的抑えることが可能です。
しかし、輸送中にハードウェアが損傷した際、内部データが破損するリスクがあります。サーバーが稼働できないため、移動中はサービスや業務を停止するため注意が必要です。
サーバー間のデータ複製
サーバー間のデータ複製とは、主にネットワーク内や遠隔地に設置されたサーバーへ既存のアプリケーションやデータを複製する方法です。それをすることによりハードウェアを最新化でき、より快適なIT環境になります。ダウンタイムが最小限に抑えられ、サービスや業務を中断せずに移行できるメリットがあります。しかし、ソフトウェアを動作させる必要があるため、入念な移行計画と動作確認が必要です。
仮想環境への移行
仮想環境への移行は、3つのデータセンター移行の中で最も使われています。物理サーバーを仮想サーバーへ移行させ、仮想化技術を運用する方法です。新しくサーバーを設置する必要がないため効率が良く、ダウンタイムを最小限に抑えることができます。
また、リソースを活用できるのでコスト最適化につながり、システムを集約管理できるため運用管理負担を軽減できます。
データセンター移行3つのメリット
データセンター移行は失敗したときのリスクが懸念されます。しかし、データセンター移行を行うことで以下のメリットを得られます。
リソース統合
データセンターの移行プロセスでは、データとプロセスの統合が可能です。維持するサーバーと借りるスペースなど、データセンターの物理的な場所を削減できます。また、不要なデータを削除することでサーバーの空き容量を増やすことが可能です。
効率性アップ
データセンターの移行を行うことで、これまで不可能だと思われていた非効率性を排除し、効率性を向上させることができます。統合と移行には計画立案とプロセス評価が必要でした。
しかし、移行を行うことで、ITシステム・要件・プロセスの評価が可能になります。
セキュリティ
データを新しいシステムに移行することで、最短でデータの安全性を確保することができます。データセンター移行では既存のデータセンターのセキュリティプロトコルや手順を評価して、問題点を最適化する機会を提案しています。
データセンター移行3つの手順
データセンター移行を検討しているが、失敗したときのリスクを考えると不安もあるでしょう。ここでは、確実にデータセンター移行を行う手順を解説します。
移行計画の作成
データセンター移行において最も重要なことが、移行計画の作成です。移行にあたり、サーバーの移行方法・必要な設備・コスト・スケジュールを整理する必要があります。
また、万一の事態に備えるため、事前にバックアップを作成します。このように移行には多くの作業が必要です。綿密な移行計画を作成することにより、サービスや業務の停止時間を最小限に抑えトラブルなくデータセンターを移行できます。
リハーサルの実施
データセンター移行をする前に、事前に作成した移行計画が滞りなく実行できるか確認する必要があります。また、リハーサルを実施することで以下のようなメリットを得られます。
- ・想定していなかった問題点を見つけられる
- ・正確な作業時間を割り出すことが可能
- ・確実にデータセンター移行ができる
このようにリハーサルを実施することで、作成した移行計画をより精度の高いものにすることができるので、データセンター移行を行う前に必ず実施するようにしましょう。
移行計画とリハーサルを踏まえて実施
移行計画とリハーサルが完了したら、実際にデータセンター移行を実施しましょう。実施する際は、不安要素を徹底的に排除する必要があります。そうすることで、万一新しい問題点が発生しても対処が可能です。また、データセンター移行は非常に大きな作業になるので、チームを組みチームメンバーで情報共有を徹底して実施しましょう。
まとめ
データセンター移行をして様々なメリットが得られますが、失敗したときのリスクも大きいです。移行を確実に行うためには事前に入念な準備を行う必要があります。綿密な移行計画を立て、入念なリハーサルを実施したうえで、スムーズなデータセンター移行に取り組みましょう。
