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ガバメントクラウドとは?仕組みやメリットをご紹介!

※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります

ガバメントクラウドとは、国のすべての行政機関や地方自治体が共通して利用できるように政府が提供しているクラウド環境です。

近年、ガバメントクラウドは活用されていますが、どんな仕組みなのか分からないという方もいるでしょう。

そこで本記事では、ガバメントクラウドの概要や仕組み、メリットについて解説していきます。

ガバメントクラウドについて知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

ガバメントクラウドとは

ここでは、ガバメントクラウドの概要などを解説していきます。

ガバメントクラウドとは

ガバメントクラウドとは、国のすべての行政機関や地方自治体が共通して利用可能な、政府運用のクラウドサービス環境です。

「政府クラウド」や「Gov-Cloud」とも呼ばれています。 

ガバメントクラウドの仕組み

日本には数多くの地方自治体が存在します。

自治体が違っても業務に大きな違いはありませんが、これまでは地方自治体が個々にシステムの開発や運用を行い、さまざまなシステムが自治体ごとに乱立していました。

また、独自のシステムが乱立している状態は、自治体間での連携が困難になり、自身でシステムの運用や保守をする必要があるなどのデメリットが生じていました。

このような問題を解決するため、すべての行政機関と地方自治体が共通で利用できるよう、業務システム基盤や機能の提供を目指したのがガバメントクラウドです。

ガバメントクラウドと自治体クラウドの違い

ガバメントクラウドと自治体クラウドには類似点が多いですが、相違点もあります。

では、ガバメントクラウドと自治体クラウドの違いについて解説していきます。      

 

対象と管理者

ガバメントクラウドと自治体クラウドの対象と管理者は、以下のとおりです。

 

対象

管理者

ガバメントクラウド

全国の自治体

政府

自治体クラウド

特定の自治体

特定の自治体

ガバメントクラウドは、政府が全国の自治体を対象として提供しているクラウド環境です。一方、自治体クラウドは、特定の自治体が特定の自治体を対象に提供しているクラウド環境です。

 

範囲と規模

ガバメントクラウドと自治体クラウドの範囲と規模は、以下のとおりです。

 

範囲

規模

ガバメントクラウド

日本にある自治体

大規模

自治体クラウド

周辺地域の自治体

小規模

ガバメントクラウドは、政府が日本にあるすべての自治体を対象とした大規模なクラウド環境であることに対し、自治体クラウドは、周辺地域の自治体のみを対象とした小規模なクラウド環境です。

 

セキュリティとコンプライアンス

ガバメントクラウドと自治体クラウドのセキュリティとコンプライアンスは、以下のとおりです。

 

セキュリティ

コンプライアンス

ガバメントクラウド

政府情報システムに合わせたセキュリティ評価制度が設けられている

国際的なコンプライアンスが基準

自治体クラウド

特定の自治体の条例や規則に従って設計される

特定の自治体の条例や規則にしたがって設計される

ガバメントクラウドは、政府情報システムに合わせたセキュリティ評価制度が設けられていますが、自治体クラウドでは、特定の自治体の条例や規則に従って設計されています。

したがって、ガバメントクラウドの方がより厳しいセキュリティ基準を満たしているといえるでしょう。

 

運用と管理者

ガバメントクラウドは政府が運用・管理しているのに対し、自治体クラウドは特定の自治体が運用・管理しています。

また、ガバメントクラウドは自治体が関与しないため、一貫性のある運用が実現します。

ガバメントクラウドの実現に向けたスケジュール

ガバメントクラウドの実現に向けたスケジュールは、以下のとおりです。

  1. 1.ガバメントクラウドの整備
  2. 2.ガバメントクラウドの提供
  3. 3.共通要件や機能要件の基準を設定
  4. 4.標準準拠システムの開発
  5. 5.各自治体へ普及

 

ガバメントクラウドのメリット   

ここでは、ガバメントクラウドのメリットを解説していきます。    

コスト削減

ガバメントクラウドを活用することにより、これまで個々で用意し、運用していたサーバーやアプリケーションを共同利用できるようになるため、費用を削減できます。

庁内外のデータ連携の効率化

ガバメントクラウドを活用すると、データの移行が手間なく行えるので、庁舎外のデータ連携を効率化することが可能です。

行政業務の効率が上がることに加え、来庁者が情報を入力する際にかかる手間や時間も省けます。

セキュリティ対策の一元化

ガバメントクラウドはすべての自治体が共通で利用できるため、セキュリティ対策を一元化できます。

そうすれば、各自治体でセキュリティ対策を行う必要はありません。

迅速なシステム構築・拡張

ガバメントクラウドは、迅速なシステム構築と拡張が可能なため、来庁者に対してスムーズな行政サービスを提供できます。

 

ガバメントクラウドへの接続方法

ここでは、ガバメントクラウドへの接続方法を解説していきます。

地方公共団体から専用線を用いて接続する

1つ目は、地方公共団体から専用線を用いて接続する方法です。

ただし、運用管理補助者や回線事業者と個別に連携する必要があるのがデメリットといえます。         

ASPのデータセンターからの専用線を用いて接続する

2つ目の方法は、ASPのデータセンターから専用線を用いて接続する方法です。

回線利用料がデータセンターの利用料に含まれる場合もありますが、別途回線利用料がかかる可能性もあるため、きちんと確認する必要があります。

都道府県WANを経由して接続する

3つ目の方法は、都道府県WANを経由して接続する方法です。

この方法では、都道府県と回線利用料について調整しなければなりません。

既に接続されているパブリッククラウドの接続配線を活用して接続する

4つ目の方法は、既に接続されているパブリッククラウドの接続配線を活用して接続する方法です。

新しく回線を用意する手間や時間、費用を削減できるのがメリットといえます。

詳細については回線事業者と調整を行う必要があります。 

LGWANを経由して接続する

5つ目の方法は、LGWANを経由して接続する方法です。

しかしながら、まだ詳細が決まっていないのがデメリットといえます。

詳しい情報は、今後地方公共団体情報システム機構によって発信される予定です。

 

まとめ

ガバメントクラウドとは、すべての行政機関や地方自治体が共通で利用できるように政府が提供しているクラウド環境です。

共通で利用できるため、ガバメントクラウドにはさまざまなメリットがあります。

自治体のコストや手間、時間を削減するためにも、ぜひガバメントクラウドを活用しましょう。

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