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ZEB庁舎とは?ZEB化するメリットや事例をご紹介!

※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります

近年、環境への配慮が進んでいることから、ZEB化する建物が増えています。

そんな中、庁舎でもZEB化が推奨されており、実際にZEB化した事例もあります。

しかし、ZEB化について知らない方もいらっしゃるかもしれません。

そこで本記事では、ZEB庁舎の概要やZEB化のメリット、ZEB化した事例について解説していきます。

環境に考慮した庁舎を目指している場合は、ぜひ参考にしてみてください。

 

ZEB庁舎とは

ここでは、ZEB庁舎の概要やメリットなどについて解説していきます。

ZEB庁舎って何?

ZEB庁舎とは、ZEB化することを目指した庁舎です。

このZEBとは「Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」の略称です。

快適な室内環境を維持しながら、省エネと創エネによって建物で消費するエネルギーをゼロにすることを目指した建物をいいます。

例えば、太陽光発電などを利用してエネルギーをつくり、天然ガスや石炭などの自然界で得られる一次エネルギーの年間消費量を削減するのです。

ZEB庁舎のメリット

ZEB庁舎のメリットは、一次エネルギーの消費量を削減するだけでなく、他にもさまざまなメリットがあります。

ZEB庁舎のメリットは、以下のとおりです。

・光熱費の削減 

・健康・快適性、知的生産性の向上          

・あらゆる価値の向上    

・事業・生活・地域における継続性の向上

それぞれのメリットについて解説していきます。

 

光熱費の削減

1つ目のメリットは、光熱費の削減です。

一次エネルギー消費量の削減により、建物の運用で必要な光熱費を削減できます。

仮に太陽光発電などの創エネ設備がない場合でも、40~50%程度の光熱費が削減可能です。

 

健康・快適性、知的生産性の向上

近年は、駅との距離や建物の築年数のみならず、労働環境や労働生産性の向上を目指した働き方改革などの動きも相まって、健康・快適性、知的生産性といった建物で働く従業員や来訪者にとって、より良い空間を提供することが重視される傾向にあります。

自然エネルギーの活用、個人の好みに合わせた空調や照明の制御などにより、省エネルギーを実現しながら健康・快適性、知的生産性を向上させます。         

金額換算すると、得られる効果は光熱費の削減よりも高いといわれています。

 

あらゆる価値の向上

近年では、建物の環境性能を評価するCASBEEやBELS、LEEDなどの認証制度が登場しています。

ZEBのような環境やエネルギーに配慮した建物は、他の一般的な建築物と比べて不動産としての価値の向上や、街としての魅力の向上などにつなげられ、認証制度において高評価が得やすい傾向にあります。

 

事業・生活・地域における継続性の向上

環境やエネルギーに配慮した建物は、他の一般的な建物と比較すると、企業の価値が向上しやすく、地域の魅力的な街作りにも貢献できます。

また、創エネ設備があれば、非常時でも一定のエネルギーを自給自足することが可能です。

仮に創エネ設備がなくとも、断熱性の高い外皮やエネルギー消費が少ない設備などにより、建物の機能維持に必要なエネルギーを抑えられます。

ZEB庁舎を実現するまでのスケジュール

ZEB庁舎を実現するまでのスケジュールは、以下のとおりです。

  1. 1.ZEB化を検討する
  2. 2.詳細を決める
  3. 3.ZEB認証取得
  4. 4.ZEB補助金申請
  5. 5.施工業者を決める
  6. 6.工事

まずは、基本設計でZEB化するための計画を立てます。

次に、基本設計の内容をもとに詳細を決めましょう。

省エネ適合性判定でZEB基準をクリアしていることを確認し、BELS評価書にてNearly ZEBを取得します。

ZEB認証を取得したら、補助金執行団体へ補助金の申請を行いましょう。

補助金が交付された後は、施工業者を選んで工事を開始し、工事が完成したら終了です。

 

ZEB庁舎の事例

ここでは、実際に福島県久留米市の環境部庁舎がZEB化した事例をご紹介していきます。

空調設備の更新

空調設備を劣化したガス式から高効率の電気式エアコンへと更新し、全熱交換器を導入してサイズを縮小させました。

既存サッシを生かしガラスのみ交換した窓

南全面と東西面数カ所の窓には既存のアルミサッシを残し、ガラス面のみ単層からエコガラスの一種である真空ガラスに交換しました。

断熱材吹付

無断熱だった床に硬質ウレタンフォームの断熱材を吹き付けました。

また、一部を除いて照明を蛍光灯からLEDへと変更し、人感センサーと自動調光システムも組み込むことで、節電効果を向上させました。

太陽光発電パネルと蓄電池の新設

空きスペースだった屋上には、創エネ設備である太陽光発電パネルと蓄電池を設置しました。

こうすることで、庁舎の運用に必要なエネルギーを抑えられる上に、非常時にもエネルギーをつくり出すことができます。

 

まとめ

ZEB庁舎とは、快適性を保ちながら省エネや創エネに取組み、建物で消費するエネルギーをなくすことを目指した庁舎のことです。

近年では、空調設備を更新したり、太陽光発電パネルや蓄電池を新設したりと、庁舎でもZEB化が進んでいます。

ZEB化には、光熱費の削減やあらゆる面における価値の向上など、さまざまなメリットがあります。庁舎のためにも、環境に良い街作りのためにも、積極的にZEB化を目指しましょう。

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