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10Gの基礎知識。10Gの導入に必要なLANケーブルやLANカードについても

※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります

10G

データ通信の規格は、1000BASE-Tが中心です(2022年3月時点)。しかし、10G(10GBASE-T)という新しい規格の需要が高まりつつあります。しかし、10Gを使いこなすには対応機器が必要です。そこで今回は、10Gの基礎知識と、10Gの導入に必要なLANケーブルやLANカードをご紹介します。

10Gについての基礎知識

10Gとは10GBASE-Tといい、最高速度10Gbpsで通信できるLANの規格です。

10GBASE-Tは1000BASE-Tの10倍の速度があり、10Gbpsの通信ができます。LANだけではなく、インターネット回線の広域ネットワークや通信事業者間のバックボーン回線としても用いられ、多くは光ファイバーが用いられています。

 

Gbpsとは

Gbpsとは、Giga bit per second(ギガ ビット パー セコンド)の頭文字をとった略語です。データ通信の速度を表す単位で、1秒間あたりに転送可能なデータ量を表しています。1Gbpsは、1秒間で1Gbのデータが転送できます。

また、データ通信の速度にはGbpsの他に、KbpsやMbpsなどがあります。

 

Ethernetとは

Ethernet(イーサネット)とは、パソコンやタブレット、ゲーム機などを有線接続する通信規格のひとつです。Ethernetには種類があり、それぞれ用途が異なるため、使用用途に合ったものを選びましょう。

・同軸ケーブル

映像を伝達するため、テレビのアンテナ、CATVのインターネット接続等に使用される。

・光ファイバー

主にインターネットの回線に使用される。

・LANケーブル

インターネットの接続に使用される。

10GBASE-Tを導入するメリット

多くのインターネット接続における通信速度は1Gbpsです。

通信速度は遅い方に合わせられるため、10Gbps対応のデバイスやLANケーブルをつなげても1Gbpsです。そのため10Gbpsを導入しても、インターネット環境を快適にするわけではありません。

パソコン同士やパソコンとファイルサーバー間などのデータ転送では、10Gbps対応のデバイスやLANケーブルを準備することで効果を発揮します。転送速度が上がると作業効率も向上するため、導入するメリットはデータ転送の高速化といえます。

10GBASE-Tの導入に必要なもの

10GBASE-Tを導入するためには、サーバーとクライアント両方に対応するLANカードを準備する必要があります。他にも、10GBASE-Tに対応しているLANケーブル、スイッチングハブが必要です。

 

LANカード

LANカードとは、インターネットにつなげるためにLANケーブルを挿す外部コネクタのことです。

10GBASE-Tを導入するには、LANカードのPCI-Expressスロットがマザーボード側になくてはなりません。PCI-Expressとは、マザーボードの拡張スロットのことをいいます。LANカードの接続には、マザーボードにPCIe x4以上のスロットが必要です。

そのため、10GBASE-Tの性能を生かすには、PCIe x4以上のスロットがマザーボードに付いているかの確認が大切です。

 

LANケーブル

LANケーブルとは、有線でインターネットに接続するケーブルです。パソコンやモデム、ルーターなどを接続して使用します。LANケーブルにはCat(カテゴリ)と呼ばれる規格があり、通信速度や周波数などに違いがあります。

カテゴリの種類

・Cat5(カテゴリ5)

・Cat5e(カテゴリ5e)

・Cat6(カテゴリ6)

・Cat6A(カテゴリ6A)

・Cat7(カテゴリ7)

Catの見分け方は、ケーブルに印字されているカテゴリ名と配線規格名を確認すると、簡単に見分けられます。

LANケーブルの構造には、安定した通信が可能な「単線」と、柔らかく配線しやすい「より線」があります。10GBASE-Tを利用する際には、Cat6AかCat7のLANケーブルが適していますが、おすすめはCat6Aです。

Cat7のLANケーブルはSTPケーブルのため、一般家庭では不向きです。STPケーブルとは、シールド処理が施されているケーブルのことをいいます。しかし、ケーブル内に電気が溜まるとノイズが発生してしまうため、アース処理が必要です。

 

スイッチングハブ

スイッチングハブとは、パソコンやゲーム機などの機器を有線接続する際に使用するハブです。複数のパソコンやゲーム機などをインターネットにつなげるためには、台数分だけのLANポートが必要です。

しかし、LANポートが全て埋まっていると新たな接続ができないため、スイッチングハブを使用してLANポートを増やします。そのため、複数の機器を有線で接続する際には、10GBASE-Tに対応しているスイッチングハブが必要です。

まとめ

回線速度が1Gbpsの環境では、10GBASE-T対応の機器を使用しても速度は1Gbpsです。そのため、10GBASE-Tを導入するメリットはありません。しかし、データ転送の高速化を実現させるためには、LANカードやLANケーブル、スイッチハブを10GBASE-T対応にする必要があります。

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