LANケーブルのノイズとは?Cat7(カテゴリ7)と6の違いについて|LANケーブルと結束バンドのことなら|パンドウイット

LANケーブルのノイズとは?Cat7(カテゴリ7)と6の違いについて

※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります

LANケーブルのノイズとは?Cat7(カテゴリ7)と6の違いについて

近年、在宅ワークの普及に伴ってご自宅でもLAN環境を構築している方が増えています。

自宅だとwifiによる無線LANが主流ですが、安定性やセキュリティを求めて有線でLAN環境を構築されているケースもあるでしょう。

ここで問題となるのがLANケーブルのノイズです。モデムやPC、wifi機器を結ぶ有線のケーブルがノイズを発生させ、ネットワークの速度低下につながる場合があるのです。

 

LANケーブルのノイズとは

LANケーブルのノイズは、主に電化製品から発生した電磁波をケーブルが拾うことで発生します。ケーブル内の導線は金属ですので、電磁波を浴びることで電磁誘導という現象が起こり、発生した誘導電流がノイズとなるのです。

家庭の電化製品では、電子レンジやドライヤーなどが電磁波を出しやすい製品と言われていますが、ネットワークにたいしては蛍光灯や通信機器のような、常時稼働している機器による電磁波の影響も大きくなります。

こうしたノイズを放置しておくと、速度の低下や通信不良につながります。

ノイズが生じる原因

ノイズの原因には、電化製品以外にも、ケーブル同士の干渉があります。電磁波は、電流が導線を流れる際に発生します。その強さは距離に反比例します。

配線時、ケーブル同士を束ねて目立たないようにレイアウトすることはご家庭でもよくありますが、ケーブル同士が近い場所にあれば、微弱な電流であってもノイズを発生し、相互に干渉し合ってしまうのです。

また、LANケーブルの品質によってもノイズの受けやすさが変わります。

ノイズの対処法

ノイズの対処法にはいくつかあります。

まず、PCや通信機器の近くに家電製品やそのケーブルを置かないことです。ケーブルの経路にもできるだけ置かないほうが良いでしょう。

次に、ケーブルを長くしすぎないことです。自宅の間取りの関係で長くなってしまいがちですが、配置を工夫し可能な限り短くすることでノイズの影響が軽減されます。

最後に、適切なケーブルを選ぶことがあげられます。フラットケーブルやスリムタイプのケーブルは配線がすっきりしますが、束にした時にノイズの影響を受けやすくなります。必要がなければ通常のケーブルを選びましょう。

 

LANケーブルのシールド

電磁波は静電遮蔽によってシールドできます。つまり金属の膜で覆うことで電磁波が遮断できます。

この方法を利用したシールドされたLANケーブルが販売されていますが、いくつか注意すべき点があります。

UTPケーブルの特徴

LANケーブルのパッケージの仕様に、UTPとあった場合、上記の特別なシールドは施されていません。UTPは”Unshielded Twisted Pair”の略で、シールドのない対線、という意味です。家庭用に流通しているLANケーブルのほとんどがこのUTPケーブルに分類されます。

STPケーブルの特徴

一方、STPケーブルとは、ケーブルにシールドが施されています。導線を金属の薄膜で覆い、静電遮蔽を施したケーブルです。

STPケーブルは電磁波によるノイズに強く、工場施設や特殊な機器を扱う環境で使われています。

一方で、STPケーブルは金属膜の部分を接地する必要があります。いわゆるアースです。この点で一般的な家庭では扱いづらいケーブルと言えるでしょう。

 

Cat7(カテゴリ7)とCat6(カテゴリ6)の違い

LANケーブルを購入する際に、数ある種類から性能で選ぼうとする方も多いでしょう。

LANケーブルの製品一覧を見てみると、幾つかのCatがあることが分かります。

Cat5、Cat 5A、Cat 6、Cat 6A、Cat 7、と続くCatを見ていくと、最も上位がCat7で、市販品に多いCat6はその下位のCatと解釈してしまいがちです。

実際は、Cat 7以上は産業用機械や特殊環境向けの製品であり、シールドもSTPです。

LANケーブルのCat(カテゴリ)とは

CatとはLANケーブルの製品としての規格であり、対応している通信速度、伝送帯域などに違いがあります。ケーブルの規格は通信規格の違いにも対応しており、ソケットの形状にも差があります。

こうした点で、Cat7以上の製品は一般家庭には向かないと言えるわけです。

通信速度の数値だけに目を奪われず、どういった機材、環境を対象としたCatの商品なのかを見極めたうえで購入するべきでしょう。

家庭でおすすめのLANケーブル

Cat7以上のケーブルは、産業機械や実験施設などの特別な環境に対応したものなので、家庭用でおすすめできるのはCat6Aまでです。

Cat6とCat6Aの主な違いは、対応通信速度と伝送帯域にあります。

対応速度は、Cat6が1Gbpsに対し、Cat6Aが10Gbps。伝送帯域もそれぞれ250MHzと500MHzです。

Cat6A規格のほうが上位であるため、最新の通信機器を使う場合はCat6Aがおすすめの規格といえます。

 

まとめ

LANケーブルのノイズについて、そしてCat7とCat6の違いについてお話させていただきました。
LANケーブルのノイズは通信速度だけでなく機器のパフォーマンスやセキュリティ対策にも影響を及ぼします。在宅ワークが普及する中、インターネット環境でお仕事をされる方が増えています。「なんか今日はネットが遅いな」と感じたらLANケーブルのトラブルを念頭において点検をしてみてください。

ケーブルの買い替えや配線の見直しによって改善が見られる可能性があります。

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