LANケーブルリールとは?ケーブルリールの種類と使い方を紹介
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
LANケーブルとは、パソコンやスマートフォンなどのデバイスやルーター、プリンターなどを有線で接続するケーブルです。一般家庭ではもちろん、オフィスや工場などでも利用されています。
オフィスや工場のように広い場所で有線接続をする際には、その分長いケーブルを使用するため、ケーブルリールを活用するシーンがあります。
そこで今回の記事では、LANケーブルリールとはなにか、ケーブルリールの種類と使い方について紹介します。
目次
LANケーブルリールとは
ケーブルやホース、ワイヤーなどを巻き取るものを「リール」と呼び、LANケーブルリールは、LANケーブルを巻き取るためのアイテムです。モーターやバネを利用したオートリールと、手動の巻き取りタイプがあります。
限られた箇所にしか電源がなく、回線終端装置やルーターと、有線接続したい機器との間に距離がある工場やオフィスでのLANケーブルを延長するために利用します。必要な長さ分だけケーブルを引き出して使用でき、使わないときには巻き取れるため素早く簡単に撤収可能です。
ケーブルリールの用途
LANケーブルを巻き取って使用するLANケーブルリールには、大きく「LANケーブルの延長」「LANケーブルの分配」「LANケーブルの保護」の、3つの用途があります。
ここでは、それぞれの用途について解説します。
LANケーブルの延長用
広いオフィスや工場内では、LANケーブルで有線接続したい機器と、回線終端装置やルーターとの間に距離があることも珍しくはありません。
LAN接続口から機器が遠ければ、その分長いLANケーブルが必要です。
しかし、長いLANケーブルをそのままつなげると、余った部分が絡まってしまったり、足を引っかけたりする危険性があります。また、使わなくなった際の収納場所にも困ってしまいます。
LANケーブルリールを使用すると、必要な長さだけを使用でき、使わなくなった際には巻き取れるため邪魔になりません。
LANケーブルの分配用
パソコンやスマートフォン、プリンターなど複数の機器を有線接続する際には、機器の台数分だけのLANケーブルを使用します。
複数のLANケーブルがつながっていると、ゴチャゴチャしてしまいますが、分配用のLANケーブルリールを利用すれば、複数本のケーブルもわかりやすくまとめられます。
LANケーブルは、さまざまな色のものが販売されているため、つなげる機器が多い場合は色分けをして分かりやすくしておくとよいでしょう。
また、スイッチングハブでLANを分岐させる際にも、分岐後のケーブルをまとめておくと、必要なものを引き出してすぐに使えます。
LANケーブルの保護
LANケーブルをリールで巻いておくと、ケーブルを踏みつけたり、紫外線に晒されたりすることがありません。傷や汚れを防げる他にも、ケーブルの絡みや曲がりも防げます。長いLANケーブルであっても、複数あるケーブルをまとめて巻き取ることでコンパクトに収められるため、場所を取らずに保管可能です。
LANケーブルリールの種類
LANケーブルリールには、ケーブルのカテゴリや形状だけではなく、サイズにも種類があります。
広いオフィスや工場内など長い距離を有線接続する際の延長用や、コンパクトにまとめられる収納用などの用途に合わせたLANケーブルリールを選びましょう。
ここでは、LANケーブルリールの種類について紹介します。
大型のLANケーブルリール
50mや80mあるケーブルを収納できる大型のLANケーブルリールは、スタンダードタイプの単線ケーブルの巻き取りに使われている傾向があります。
スタンダードタイプの単線は、ケーブルが固くて踏みつけや引張などの衝撃に強く、ノイズの影響を受けにくいためです。円径が大きい大型のリールであれば、固いスタンダードタイプの単線ケーブルも断線させずに巻き取りが可能です。大型のLANケーブルリールには、耐水性や耐候性に優れた屋外用のものが販売されています。
また、LANケーブルがついているものと、ついていない空リールがあります。
小型のLANケーブルリール
LANケーブルの長さが1mや5mの小型LANケーブルリールでは、フラットやスリムタイプの「より線」が使われている傾向にあります。
フラットタイプやスリムタイプのより線は、スタンダードタイプのケーブルより柔らかく、円径の小さな小型のLANケーブルリールでも断線しづらいためです。小型のLANケーブルリールは小さいだけではなく軽いため、携帯に便利です。
ケーブルリールの使い方
LANケーブルリールは、ケーブルを必要な長さだけ引っ張り出して使用できます。
自動巻き取りのケーブルリールは、必要な長さだけを引っ張ればロックされるため、手を離しても巻き取られません。巻き取りたいときには、掃除機のように、もう1度引っ張れば自動で巻き取られます。
ケーブルリールには。「空リール」と呼ばれるLANケーブルのついていないものがあります。空リールにケーブルを巻く方法は、LANケーブルをケーブルワインダーに巻き付けて固定し、残りのケーブルをケーブルリールに巻き付けるだけです。
まとめ
LANケーブルリールとは、LANケーブルを巻き取るためのアイテムです。
回線終端装置やルーターが限られた箇所にしかないオフィスや工場など、広い箇所でのケーブル延長や長いケーブルの収納、複数のケーブルを分配するなどの用途があります。
大型のLANケーブルリールは、屋外での使用が可能なタイプが販売されています。また、1mや5m程の長さの小型のケーブルリールは、小さいため鞄の中に入れても邪魔にならず、持ち運びに便利です。