初心者にもわかりやすいLANケーブルの選び方、見分け方
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
ネットワーク接続を行う上では、適切なLANケーブルを選ぶことが重要です。
しかし、市場では非常に多種多様なLANケーブルが販売されているため、初心者の方はどれを選べばいいのかわからなくなってしまうかもしれません。
そこで、この記事ではLANケーブルの選び方や見分け方などについて解説いたします。これからLANケーブルを購入しようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
初心者でもわかるLANケーブルの選び方
LANケーブルは、通信速度に違いがありますので、使用目的に合ったものを選ぶことが重要です。
また、LANケーブルの種類によっても性能や特徴が異なるため、それぞれの特徴を把握したうえで選ぶようにしましょう。
通信速度で選ぶ
通信速度は、LANケーブルを選ぶ上で非常に重要です。
LANケーブルには、Cat5e(カテゴリ5)、Cat6(カテゴリ6)、Cat6a(カテゴリ6a)などの規格があり、より高いカテゴリのケーブルほど高速なデータ転送が可能となります。
一般的な家庭や小規模オフィスではCat5eが十分な性能を発揮しますが、動画視聴やテレワークなど、より早い通信速度を求める方にはCat6などのカテゴリの大きなLANケーブルを使うと良いでしょう。
ケーブルの種類で選ぶ
LANケーブルには、ストレートケーブルとクロスオーバーケーブルの2種類があります。
ルーターとパソコンなど異なる機器同士の一般的な接続ではストレートケーブルが用いられるため、家庭や小規模オフィスではストレートケーブルを選ぶことが一般的です。
一方で、異なるパソコン同士を繋いでデータのやり取りを可能にするのがクロスケーブルとなっています。
形状で選ぶ
一口にLANケーブルと言っても、その形状はさまざまです。
一般的なスタンダードタイプから、ケーブルの厚さが約1ミリという薄い形状をしたフラットタイプ、巻取り式の機構が備わっており持ち運びに便利な巻取りタイプなど、多種多様なLANケーブルが出回っています。
状況によっては、同じLANケーブルでも形状次第で使いやすさが変わってくるため、LANケーブルを選ぶ際には、自分にとって最適な形状を考えてから選ぶのがおすすめです。
素材で選ぶ
LANケーブルはその形状から、「ツメ」の耐久性がしばしば重要視されます。
そのためLANケーブルの中には、非常に硬い新素材を用いたツメや、反対に柔らかい素材を用いたツメなどが特徴となっているものも多くあります。
またケーブル本体にメッシュ素材を採用することで、柔らかいが丈夫という耐久性能を売りにしているLANケーブルなどもあります。
想定される使用方法や設置環境などから考えて、耐久性能の高いLANケーブルが必要という方は、LANケーブルの素材などもチェックしておくと良いでしょう。
使用環境で選ぶ
LANケーブルを選ぶ際は、それをどんな環境で使う予定なのかといったことまで想定したうえで選ぶようにしましょう。
特に部屋の広さは考慮すべきポイントになります。部屋が広い場合、信号が劣化する可能性があるため、高品質なケーブルを選ぶことが重要です。
長い距離をカバーする場合は、信号の減衰を最小限に抑えるために、より高性能なケーブルを検討することが必要です。
部屋が狭い場合は、短いケーブルであれば通信品質に大きな影響はありません。
部屋の広さに合わせて適切なケーブルを選びましょう。
初心者にもわかりやすいLANケーブルの見分け方
非常に多種多様な種類が販売されているLANケーブルですが、正しいカテゴリと配線規格を確認することで、LANケーブルを見分けることができるようになるでしょう。
ケーブルに印字されたCat(カテゴリ)を確認する
LANケーブルを見分ける方法の一つは、ケーブルに印字されたCat(カテゴリ)を確認することです。
Catは通信速度や性能を示しており、適切なケーブルを選ぶ上で重要な情報です。
一般的なCatには「Cat5e」「Cat6」「Cat6a」などがあります。
カテゴリの情報は通常、ケーブルの外側のジャケットに印字されています。
文字や数字の表示を確認することで、そのケーブルのカテゴリを特定することができるのです。
ケーブルに印字された配線規格名を確認する
LANケーブルを見分けるもう一つの方法は、ケーブルに印字された配線規格名を確認することです。
配線規格はケーブル内のワイヤーの配線順序を示しており、信号の安定性や互換性に関わる重要な要素です。
一般的な配線規格には「TIA/EIA-568B」「TIA/EIA-568A」などがあります。
これらの規格は通常、ケーブルの外側のジャケットに印字されており、文字や記号の表示を確認することで、そのケーブルの配線規格を特定できます。
初心者でもわかるLANケーブルの規格の違いについて
LANケーブルの規格にはCat5、Cat6、Cat7などがあり、規格ごとにそれぞれ性能や主な用途も異なっています。
Cat5(カテゴリ5)
Cat5はLANケーブルの規格の中でも最も基本的なものです。
古くから使われている規格であり、一般的な家庭やオフィスでのネットワーク環境に適しています。
Cat5は最大100MHzの帯域幅を持ち、最大100Mbpsの通信速度が可能です。
Cat6(カテゴリ6)
Cat6はLANケーブルの規格の中でも高性能なものです。
Cat5よりも高速なデータ転送やネットワークパフォーマンスの向上が期待できます。
Cat6は最大250MHzの帯域幅を持ち、最大10Gbpsの通信速度が可能です。
Cat7(カテゴリ7)
Cat7はCat6よりもさらに高速かつ高品質なデータ転送が可能となるため、主に企業やデータセンターなどの大規模なネットワーク環境で利用されています。
Cat7は最大600MHzの帯域幅を持ち、最大10Gbps以上の通信速度が可能です。
LANケーブルのメリット・デメリット
ここからは、LANケーブルを使うメリット・デメリットをご紹介します。
メリット
LANケーブルを利用すると、データ通信の高速化や、大容量のファイル転送、インターネット利用の快適化など、さまざまなメリットがあります。
無線LANと違い、電波の影響を受けずに安定した通信を行えるのもメリットと言えるでしょう。
また信号の劣化や遮断のリスクが少なく、安定性の高い接続が得られるのも魅力です。
デメリット
通信速度の高速化などさまざまなメリットがあるLANケーブルですが、ケーブルを引く必要があるため、インフラ整備や配線工事が必要というデメリットもあります。
また有線LANはケーブルの長さに制限があり、移動範囲が制限されてしまうなど、無線LANに比べて自由度が低いのも特徴です。
まとめ
今回は初心者にもわかりやすいLANケーブルの選び方、見分け方について解説いたしました。
LANケーブルは種類や性能によって、通信速度や安定性が異なります。
それぞれの特徴があるため、用途に合わせて最適なLANケーブルを選択するようにしましょう。