LAN配線とは?配線時のポイントや配線後のトラブルとあわせて解説!
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
無線LANが普及しても、高速なデータ通信が必要な場合や、電波が届きにくい場所で使用する場合など、LANケーブルでのネットワーク接続が必要になる場面は多々あります。
今回は、LANケーブルでネットワーク接続する場合の配線方法と、トラブル時の対処方法について解説いたします。
新しくLANケーブルを配線しようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
LAN配線とは
まずはLAN配線の概要を解説します。
LAN配線の方法
LANケーブルの配線を行うと、人間や椅子などが踏んでケーブルを傷めたり、LANケーブルにつまずいて転倒したりするリスクがあります。
そういったリスクを回避するため、配管を利用する方法、床下を通す方法、モールを設置する方法を使いましょう。
配管を利用する方法は、LANケーブルだけでなく電気配線や電話線などをオフィスのあちこちに配線する際などに用いられます。
床下を利用する場合は、床面とその上に敷かれたカーペットなどとの間にLANケーブルを通しますが、床面に凹凸ができないようにケーブルが板状になっているフラットケーブルを使用しましょう。
配管がなく、床下の利用も利用できない場合は、モールを利用するのがおすすめです。
LANケーブルをそのまま床面に這わせておくと、踏み付けたりひっかけたりしてLANケーブルを傷めてしまう恐れがあるため、床にモールを貼って、モールの中にLANケーブルを通すようにしましょう。
無線と有線の違い
ここでは、有線LANと無線LANそれぞれのメリット・デメリットを簡単に解説します。
配線の面では、有線LANはLANケーブルを配線する必要があり、無線LANは配線の必要がありません。
この点では、無線LANに大きなメリットがあります。
データ伝送の面では、無線LANは壁などの障害物の影響、電子レンジやほかの無線機器などの電波の影響を受けやすいのがデメリットです。
有線LANの方が、さまざまな影響を受けにくく、高速でのデータ伝送が可能です。
セキュリティの面においては、LANケーブルで直接接続されている有線LANの方が、盗聴などの危険性が低いというメリットがあります。
自分でLAN配線する際のポイント
ここでは、自分でLAN配線を行うことになった場合に、留意するべきポイントを解説します。
LANケーブルの規格
有線LANで機器を接続する場合、データの伝送速度の規格に留意する必要があります。
データの伝送速度の規格は「カテゴリ」で決められていて、「カテゴリ5」「カテゴリ6A」のようにLANケーブルの表面に表示されています。
カテゴリ5は100Mbpsまでの伝送速度に、カテゴリ6Aは10Gbpsまでの伝送速度に対応しています。
有線LANのルーターには、接続する機器の最大の伝送速度がありますので、これらの機器の性能を最大に発揮させるためには、ルーターや機器の伝送速度を上回る速度に対応したLANケーブルを選ぶ必要があります。
自分で配線を行う際の注意点
適切なLANケーブルの選択のほかに、次のような点にも注意が必要です。
ハブの多用は避ける
ハブは、LANケーブルとLANケーブルを接続する中継点です。ハブは増えれば増えるほど、伝送速度が落ちたり、エラーの発生が増えたりします。
事前に接続が必要な機器の数や、ルーターと機器との距離などを調べて、不必要なハブは使わないようにしましょう。
ラベルやタグを使ってLANケーブルを管理する
LANケーブルの本数が増えると、どのLANケーブルがどの機器に接続されているのか見分けるのが難しくなり
特にトラブルが発生した場合など、原因の調査が難しくなり
ラベルやタグなどをLANケーブルに取り付けて、誰が見ても接続の状態がわかるようにしておきましょう。
LANケーブルが長くなる場合は業者に依頼する
LANケーブルを配線する場所によっては、10m以上の長いLANケーブルが必要になる場合もあります。このような場合は、業者に依頼することも検討しましょう。
家電量販店では10m以上のLANケーブルも販売していますが、店頭に置かれている種類が少なく、品質の良いLANケーブルを選択することが難しい場合があります。
また、LANケーブルが長いということは、LANケーブルをどのように配線するのかに配慮する必要があります。どのように配線したら、踏まれたり、足を引っかけたりする危険が少ないのか、専門の知識と経験を持った業者に任せると安心です。
業者に依頼するとコストはかかりますが、トラブルが発生した場合などの対応も考えて、業者に依頼することも検討しましょう。
LAN配線後によくあるトラブルと対処方法
LAN配線をした後には、接続のトラブルが発生することがあります。
そこで、LAN配線後によく起こるトラブルおよび、基本的な対応方法について解説します。
ネットにつながらない
LAN配線後、特によくあるトラブルとしては、「ネットワークに接続できない」ということが挙げられます。
トラブルの原因を特定するため、まずは接続した機器の、ネットワーク接続の状態を示すアイコンやランプを確認しましょう。
通信速度が遅い
ネットワークに接続できても、通信速度が遅いというトラブルが発生する場合もあります。
ネットワークの通信速度を測定するツールを利用するなどして、通信速度を測定してみましょう。
LAN配線後のトラブル対処法
ネットワークに接続できない場合は、まずLANケーブルがきちんと接続されているか確認しましょう。
単純に差し忘れている場合もありますし、一度抜いて差し直すと接続できる場合もあります。
きちんと接続されているにも関わらずネットワークにつながらない場合は、LANケーブルが断線している恐れがあります。
LANケーブルを他の機器に接続したり、代わりのLANケーブルがある場合はケーブルを交換したりして確認しましょう。
物理的に接続できていても、機器のソフトウェア的な設定が原因でネットワークに接続できない場合もあります。
接続のアイコンの表示を確認したり、ドライバーを更新したりしてみましょう。
上記の対処でも問題が解決しない場合は、機器を再起動してください。再起動の機能がない場合は、電源ケーブルを抜いてから5分間ほど待って、接続し直してみましょう。
接続状況を確認し、再接続を行う
ネットワーク接続の問題点が特定できて、対処ができたら、LANケーブルを再接続します。
再接続する場合は、ネットワークの根本側から順番に接続していきましょう。
まとめ
今回は、LANケーブルの配線を行う方法とトラブルへの対応を解説しました。
配線の方法には配管を利用する方法、床下を通す方法、モールを設置する方法がありますので、配線する場所に合わせて適切な方法を選んでください。