LANポートを増設する方法とは?スイッチングハブの選び方や増設にかかる費用とあわせて解説
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
通信速度が速いことや電波状況が安定することから、有線LANを使用している方は多いでしょう。
しかし、有線LANを使用している場合、LANポートの数が不足するなどの問題に直面することがあります。
そこで今回は、LANポートが足りない場合の対処法や増設にかかる費用について解説します。
LANポートが足りないことでお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
LANポートを増設する方法
LANポートを増設する方法は、以下の3つがあります。
●増設工事を行う
●スイッチングハブを設置する
●モジュラージャックを増設する
増設工事を行う
LANポートの増設には、ハブを利用するのがおすすめです。
ハブとは、複数のLANケーブルを接続する際に配線を集約する装置を指します。
ハブを用いた増設は、以下の手順で行いましょう。
1.ハブの口数の1つにルーターを接続する
2.残りの口数を使用する各機器に接続する
ハブを用いる場合、差し込む作業のみで比較的簡単に増設することができます。
ただし、ルーターに接続する口とハブ同士を繋げる分の口数はふさがってしまうため、実際に使える口数の計算に気をつけましょう。
たとえば、それぞれ5口のハブ1とハブ2があります。
合計すると10口ですが、ルーターからハブ1、ハブ1からハブ2に繋げるため、実際に使用できる口数は7口です。
スイッチングハブを設置する
スイッチングハブとは、通信しているポートにのみ信号を送る装置です。
LANコンセントやルーターがある場所にしか増設できませんが、元々設置してあるルーターにスイッチングハブを設置するだけで、LANポートを増設できます。
モジュラージャックを増設する
LANポートを増やす方法として、LANケーブル用の配管設置済みのコンセントがある場所にモジュラージャックと呼ばれるLAN差し込み口を増設する方法があります。
コンセントカバーを外す必要はありますが、電気系統には触れないため、資格がなくとも作業可能です。
LANコンセントのコネクターにある溝に、それぞれの色のLANケーブルを順番に繋ぐことで、ネットワークの構築ができます。
スイッチングハブの選び方
スイッチングハブにはたくさんの種類があるため、どれを選べばいいのかわからないという方もいるかもしれませんが、スイッチングハブを選ぶ際は、以下の4つのポイントに気をつけましょう。
●ポート数が多いものを選ぶ
●1000BASEを選ぶ
●レイアウトに注意して選ぶ
●目的に合わせてファンの有無を決める
ポート数が多いものを選ぶ
LAN増設工事では、ハブの口数を全て使えるわけではないため、なるべくポート数が多いものを選びましょう。
少なくとも2口以上はネット環境構築に利用するため、実際に使うことができません。
口数が3口増えてもそれほど価格は変わらないため、後々増やしたくなる可能性も考慮し、多いものを選んでおくと良いでしょう。
少なくとも8口のハブを選ぶのがおすすめです。
1000BASEを選ぶ
ハブには100BASEと1000BASEがあります。
BASEとは通信速度を表しており、100BASEは100MBps、1,000BASEは1,000MBpsに対応しています。
価格は数千円ほど高くなりますが、100BASEでは対応しきれない作業が多いため、1000BASEを選ぶのがおすすめです。
レイアウトに注意して選ぶ
ハブには、LEDと接続ポートが同じ面に配置されている機種と表にLEDポート、裏に接続ポートが配置されている機種があります。
自分がどこで使用するのかを考慮して、使いやすい方を選びましょう。
たとえば、机の上にのせて使用する場合は、後ろに接続ポートがある方が便利です。
目的に合わせてファンの有無を決める
ハブには、ファンがついているものとついていないものがあります。
ファンがついているのは、機器の熱を逃すためです。
ネットワーク機器専門の部屋に置く場合は気にならないかもしれませんが、ファンは24時間稼働しているため、仕事で多用したり、就寝したりする部屋で使う場合は音が気になるという方もいるでしょう。
目的や設置場所に合わせてファンの有無を決めましょう。
LANポートの増設は業者に依頼するのがおすすめ
LANポートの増設に資格は必要なく、差し込むだけの簡単な作業でできる場合もあります。
しかし、それ以外の場合は、業者に依頼するのがおすすめです。
ここでは、業者に依頼するメリットや依頼した際の料金について解説します。
業者に依頼するメリット
LANポートの増設を業者に依頼するメリットは、以下のとおりです。
●壁内にLANケーブルを通せる
●LANケーブルが引かれていない箇所にも増設可能
LANケーブルが部屋に散らばっていると、見栄えが悪くなってしまうため、壁内に隠したいと考える方も多いでしょう。
しかし、壁内の配管や配線には専門的な知識が必要であるため、素人の方が自力で増設工事を行うのは難しいでしょう。。
また、LANケーブルが引かれていない箇所にLANポートを増設する場合も、専門的な知識が必要であるため、業者に依頼するのがおすすめです。
業者に依頼した際にかかる費用相場
業者に依頼した際にかかる費用相場は、以下のとおりです。
作業内容 |
費用 |
LANの配線 |
7,000〜1万2,000円 |
5m以下のパッチ配線 |
2,000〜5,000円/本 |
1階から2階にLAN配線とジャックの増設 |
4〜6万円 |
ネットワーク設定 |
7,000〜8,000円 |
ルーターの設置 |
1万円/台 |
ハブの設置 |
3,000〜5,000円/台 |
まとめ
増設工事、スイッチングハブの設置、モジュラージャックの増設の3つの方法でLANポートを増設できます。
LANポートの増設は差し込むだけの簡単な作業ですが、壁内の配管や配線が必要になるなど素人では難しいケースもあるため、確実かつ迅速に対応したいという方は、業者に依頼するのがおすすめです。