無線LANと障害物の距離の目安は?対策についてもご紹介!
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
無線LANはWi-Fiとも呼ばれ、電波を飛ばす手段です。
無線LANは障害物によって電波干渉を起こすことがあり、Wi-Fiルーターの設置場所には気を付けなければなりません。
そこで本記事では、無線LANが電波干渉を受ける障害物や対策について解説します。
無線LANの電波状況でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
無線LANの電波干渉とは?
無線LANの電波干渉とは、家電から発生する電波と無線LANの電波がお互いにぶつかり合い、電波状況が不安定になることです。
また、障害物によっても電波干渉を受ける場合があり、電波が入り混じって混雑するため、正常な送受信ができなくなってしまいます。
電波干渉が起こると、円滑に通信できなくなり、インターネットへの接続が不安定になったり、通信が切断してしまったりします。
無線LAN(Wi-Fi)が電波干渉を受ける障害物とは?
無線LANが電波干渉を受ける障害物はさまざまです。
ここでは、無線LANが電波干渉を受ける障害物や壁越しでの無線通信の可否について解説します。
無線LAN(Wi-Fi)が電波干渉を受ける障害物とは?
無線LANが電波干渉を受ける障害物の例を3つご紹介します。
- ・アルミホイル・アルミ缶
- ・電子レンジ
- ・中身入りのペットボトル
それぞれ解説します。
アルミホイル・アルミ缶
アルミなどの金属は、電波を反射して通さない性質があるため、無線LANの近くにアルミ製のものが置いてあると、電波を反射してしまう恐れがあります。
家にあるアルミには、アルミホイル、お酒やジュースのアルミ缶、LED照明などがあります。
電波は反射することで減衰していくため、障害物で反射した分だけ弱まってしまいます。
電子レンジ
電子レンジを使用した際の周波数帯は2.4GHzで、無線LANの周波数帯と同じです。
同一周波を同時に使用した場合、限られた周波数を分け合って通信を行うため、電波がぶつかり合ってしまう傾向にあります。
電子レンジで使用される電波は非常に強いため、漏れ出る電波が無線LANの電波にも影響を与えることがあるのです。
中身入りのペットボトル
水は電波を伝えにくいという性質があります。
そのため、無線LANの近くに中身入りのペットボトルがある場合には、電波の送受信を邪魔しまう場合があります。
また、中身入りのペットボトル以外にも水槽など水が多く含まれるものは同様に注意しましょう。
壁越しでも無線通信は可能?
壁越しで無線通信ができるかどうかは、壁に使用されている素材によって異なります。
一般的に金属は電波を吸収もしくは反射させ、断熱材、コンクリート、土壁などの高密度素材を使用したガラスや木材などは電波を弱めてしまいます。
無線LAN(Wi-Fi)が電波干渉を起こした際の対応
ここでは、無線LAN(Wi-Fi)が電波干渉を起こした際の対応について解説します。
Wi-Fiルーターの設置場所を変更する
無線LANの速度は、Wi-Fiルーターの設置場所によって変化します。
特に、Wi-Fiルーターの近くに電波を遮ってしまう障害物や電波を発する機器などを、付近に置いてある場合には注意が必要です。
放たれる電波のノイズによりWi-Fiの距離が短くなってしまったり、水や金属などは電波の広がりを遮断してしまったりする可能性があります。
そのため、できるだけ該当する場所は避け、障害物の少ない高所に設置するのがおすすめです。
使用する周波数帯を変える、またはチャンネル数を変更する
同じ周波数帯や隣接する周波数を使用していると、混線して電波干渉を起こしやすくなってしまうため、使用する周波数帯を変えるのも一つの手です。
Wi-Fiルーターで使用できる周波数帯は、「2.4GHz」と「5GHz」の2種類あります。
2.4GHzは広範囲に電波を届けることができるため、Wi-Fiルーターとの距離が離れていても問題なく使用できることが多い傾向にあります。
しかし、電子機器と同じ周波数帯を使用していることが多いため、電波干渉が起きやすいのがデメリットです。
一方、5GHzは基本的に無線LANでしか利用できない周波数帯であるため、電波干渉が起きにくく、通信速度に優れているのがメリットです。
しかし、障害物に弱く、距離が離れると接続が不安定になりやすいというデメリットがあります。
また、デバイスによっては5GHzに対応していないこともあるため、対応可能であるかを確認しなければなりません。
電子機器の使用している周波数帯が2.4GHzの場合は、Wi-Fiルーターを5GHzに変えると改善できる場合があります。
ただし、集合住宅にお住まいの場合は、Wi-Fiルーターの周波数帯を5GHzに切り替えても電波干渉が起こる場合があります。
その場合は、Wi-Fiのチャンネル数を変更すると改善される可能性があります。
チャンネル数を自動にしておくと、電波状況に応じて自動的に変わるため、快適に使用できるためおすすめです。
Wi-Fiルーターの機種を変更するか中継機を設置する
無線LANの電波が届きにくい理由として、障害物以外にWi-Fiルーター自体に問題があるケースもあります。
たとえば、Wi-Fiルーターの性能に問題がある場合や古い機種を使用している場合です。
そのような場合は、高機能な最新機種に変更することで改善することができます。
また、Wi-Fiルーターとは別に中継器を設置すると、無線LANが届きにくい場所でも電波を飛ばすことが可能です。
屋外に専用機器を取り付ける
屋外に専用の機器を設置すると、家電の影響を受けずにより遠くまで電波を届けることができるようになります。
ただし、近くに電波を伝えにくい性質のものはないかを確認し、遮るものの少ない高い位置に置くなど、設置する場所に気をつけましょう。
まとめ
無線LANは使用環境によって電波干渉を起こすことがあります。
たとえば、電子レンジや中身が入ったペットボトルなどがありますが、壁や天井の素材によっても電波を通さなかったり、目に見えるもの以外でも電波に影響を与えたりすることがあるため注意が必要です。
電波干渉を起こしてしまった際には、ルーターの位置の変更、使用する周派数帯やチャンネル数の変更、ルーターの機種の変更、中継器や屋外に専用機器の設置をするなどして対策をとりましょう。