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シリコンケーブルが劣化する原因は?対策もご紹介!

※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります

シリコンケーブルは比較的劣化しにくい素材ですが、使用環境によっては劣化することもあります。

そのため、劣化を防ぐための適切な対策を取ることが重要です。

本記事ではシリコンケーブルが劣化する主な原因と、それを防ぐための対策を分かりやすく解説していきます。

シリコンケーブルを使用している方は、ぜひ参考にしてください。

 

シリコンケーブルの特徴

シリコンケーブルには、以下の2つの特徴があります。

  • ・柔軟性があり耐久性が高い
  • ・価格はやや高め

まずはシリコンケーブルの特徴から解説していきます。

柔軟性があり耐久性が高い

シリコンケーブルはナイロンケーブルよりも柔軟性が高く、なめらかな手触りが特徴です。

柔らかいため取り回しがしやすく、絡みにくいというメリットもあります。

そのため、持ち運びにも適しているでしょう。

また、耐久性も高く、折り癖がつきにくいのも魅力です。

価格はやや高め

シリコンケーブルは、一般的なPVCやナイロン素材のケーブルよりもやや高めの値段設定です。

ただし、その価格に見合うだけの優れた耐久性や柔軟性を備えています。

長期的に使用することを想定すると、コストパフォーマンスは高いといえるでしょう。

 

シリコンケーブル劣化の原因

シリコンケーブルは比較的劣化しにくい素材ですが、以下の3つが原因で劣化することがあります。

  • ・摩擦
  • ・腐食
  • ・自然環境

それぞれの原因について解説していきます。

摩擦

シリコンケーブルの劣化原因の1つ目は摩擦です。

シリコン素材は柔軟性に優れていますが、耐摩耗性はあまり高くないため、摩擦が繰り返されると劣化が進みやすくなります。

ただし、ブレンドしたり添加物を加えたりすることで、摩擦による劣化を抑えたシリコンケーブルも登場しています。

用途に応じて選定するとよいでしょう。

腐食

シリコンケーブルの劣化原因の2つ目は腐食です。

腐食とは薬品や溶剤と接触することで、材質が物理的・化学的な変化を起こす現象を指します。

シリコンゴムは耐溶剤性や耐薬品性に優れており、極性有機化合物に強い素材です。

一方で、ベンゼンやトルエンといった無極性有機化合物に接触すると膨潤(ぼうじゅん)が起こります。

ただし、材質の溶解や分解がない場合に溶剤や薬品を取り除けば、元の状態に戻るのが特徴です。

自然環境

シリコンケーブルの劣化原因の3つ目は自然環境です。

シリコンケーブルの劣化を引き起こす自然環境要因は、主に以下の2つです。

  • ・高温や低温
  • ・水

シリコンケーブルは耐熱性や耐寒性に優れており、-55℃から300℃であれば機能するとされています。

ただし、220℃以上の高温環境下では性能が急速に低下し、硬化したり反発力や伸び率が低下したりする可能性があります。

よって、使用時間には注意しなければなりません。

シリコンケーブルは耐水性もあり、長時間水に浸しても吸水量は1%ほどです。

温水や冷水に関わらず、強度や特性にほとんど影響を及ぼしません。

しかし、150℃以上の高圧スチームに接触すると「シロキサンポリマー」が切断され、性能が低下する場合があります。

 

シリコンケーブルの劣化対策

シリコンケーブルは劣化しにくい傾向がありますが、さらに劣化を防止するには以下のような対策が必要です。

  • ・適した環境下で使用・保管する
  • ・老化防止剤などを利用する

それぞれの対策を解説していきます。

適した環境下で使用・保管する

シリコンケーブルを長持ちさせるためには、適した環境下で使用・保管することが重要です。

シリコンに限らず素材にはそれぞれ特性があるため、使用環境に応じた管理が求められます。

前述のとおり、シリコンケーブルは耐熱性や耐寒性に優れています。

しかし、過信は禁物で、極端な高温や低温での保管は避けるべきでしょう。

また箱や袋の中に入れて大気との接触を減らし、日光などが当たらない冷暗所で保管するのもひとつの方法です。

ほかにも曲げる、吊るす、重いものを重ねるなど、できるだけ負荷を与えることなく保管しましょう。

老化防止剤などを利用する

シリコンケーブルの劣化を防ぐための対策として、老化防止剤や亀裂防止剤の使用も効果的です。

シリコンケーブルは、シリコンゴムの分子構造が変化することで性能が低下する場合があります。

そのため、分子変化を防ぐ目的で、老化防止剤や亀裂防止剤をケーブルの表面に塗布するのもおすすめです。

これにより外部環境による影響を軽減し、ケーブルの寿命を延ばすことに繋がります。

 

まとめ

シリコンケーブルは耐熱性・耐寒性、耐薬品性、耐溶剤性に優れており、過酷な環境下でも安定した性能を発揮します。

柔軟性があるため扱いやすく、折り癖がつきにくいのも特徴です。

シリコンケーブルはナイロンやPVCなどのケーブルと比較すると、劣化しにくい傾向にあります。

しかし摩擦や腐食、自然環境により劣化するケースもあるため、丁寧に扱いましょう。

また、適した環境下で使用・保管することや老化防止剤などの利用によって、シリコンケーブルの劣化を防ぐことができます。

シリコンケーブルをお使いの方は参考にして、長期的に使用しましょう。

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