有線LANの中継地「ネットワークハブ」
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報＝豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
無線通信が普及している現在でも、有線接続が必要になる場面は少なくありません。社内ネットワークは、その最たる例でしょう。こちらでは、有線LANの接続数を拡張するために必須である「ネットワークハブ」についてお話します。
ネットワークハブとは？
「ハブ（hub）」は「中心地」「中枢」を意味する英単語です。ネットワークにおいては、有線LANを中継する役割を担う装置を指します。一般的なネットワークハブは、単にLANケーブルを中継するだけではなく、複数のLANポートによって接続可能な機器を増やすことができます。
ネットワークハブが活躍する代表的な場面が「ルーターのLANポートが埋まっているとき」です。一般的なルーターには、いくつかの有線LANポートが搭載されています。しかし、複数の機器を有線接続するとすぐに埋まってしまいます。ネットワークハブがあれば、一つのLANポートから電源タップのようにLANポートを拡張できます。そのため、有線接続しかできない機器を複数接続したい場合や、通信速度や安定性の問題から無線よりも有線を使用したい場合に便利です。
ネットワークハブの選び方
長期的にサーバーを運用していく上で、定期的なメンテナンスは必要不可欠です。データセンターの規模感によっては、メンテナンスも非常に大掛かりな作業になるでしょう。ラックの作業性は、メンテナンスにかかる手間や時間に大きな影響を与えます。機器の導入から再配線などの効率を意識し、作業性の高いラックを選ぶことが大切です。作業性の低下は、そのまま運用効率の低下を意味します。
物理的なダメージを防ぐ堅牢さが必要
代表的なネットワークハブ選びのポイントをご紹介します。
ポート数
限られているポート数を増やせることがネットワークハブを使用する最大のメリットです。搭載されているポート数は製品によって違うため、求められるポート数をあらかじめ把握しておく必要があります。搭載されているポートの一つは、ルーターや他の機器との接続など「ネットワークへの参加」に使用される点に留意しましょう。
転送速度
パソコンやサーバーなどのネットワーク機器と同様に、ネットワークハブにも転送速度が定められています。端末の転送速度にネットワークハブの転送速度が追いついていないと、本来の転送速度が発揮されません。そのため、ネットワークの中で最も速い端末の転送速度にハブの転送速度を合わせるのが基本です。
「スイッチングファブリック」に注目
ネットワークハブを選ぶ際には「スイッチングファブリック」という値にも注目してください。スイッチングファブリックとは、ネットワークハブが１秒当たりに処理できる通信量の総量をいいます。ポートに接続されたケーブルを行き来するデータの総量がスイッチングファブリックの値を超えると、通信の「渋滞」が生じます。高性能な端末を使用していても、ネットワークハブのスイッチングファブリックの値が低いと、本来のパフォーマンスが発揮されません。スイッチングファブリックには余裕を持たせておくことをおすすめします。
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企業の社内ネットワークでは、セキュリティ上の問題から有線ネットワークが中心となるため、ネットワークハブは必須といえるでしょう。接続する端末数や通信速度に注目してネットワークハブを選んでください。
