有線LANネットワークで気を付けるポイント
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
セキュリティ上の問題や通信の安定性から、社内ネットワークでは現在も有線LANが使われています。一方で、有線LANネットワークならではの注意点があるのも事実です。こちらでは、有線LANネットワークの構築時に気を付けるべきポイントをご紹介します。
タグ・色分けで差し間違いを予防
社内のネットワーク配線は、家庭の配線と比較すると複雑になりがちです。利用する人数が多いことから、誤った抜き差しによってトラブルが発生することもあります。また、ネットワーク切断によるリスクの大きさは、家庭のネットワークの比ではありません。
ケーブルの色分けによってそれぞれの用途を明確に示し、LANケーブルの差し間違いを予防する取り組みが一般的です。タグをケーブルの両端に取り付けて管理を行うこともあります。こうして、ネットワーク管理の担当者でなくても把握できるよう、分かりやすい表示をするのが基本です。
火災予防にはケーブル選びと整理が大切
LANケーブルには、微量ながら通電しているため火災が発生する可能性があります。日々のメンテナンスでホコリがたまらないようにすることも大切ですが、ちょっとした工夫をするだけでも火災リスクを大きく軽減できます。その代表的な工夫が、ケーブルの種類と整理です。
例として、通常の径のケーブルをドアの隙間などの狭い箇所を通過させると、摩擦によって断線してしまう確率が高まります。フラットタイプや極細タイプなど、使用する環境に応じて適切なものを選びましょう。また、必要以上に長いケーブルを使用していると、たるみによってホコリがたまりやすくなります。必要最低限の長さのケーブルを選び、整理しておくことが大切です。
局所でSTPケーブルを使用してノイズ対策
配線環境で発生する電磁ノイズは、通信速度低下の原因の一つです。とりわけ工場などでは電磁ノイズが発生しやすく、なんらかの対策が求められることがあります。
STPケーブルであれば、特殊な遮断処理によりノイズが多い環境でも高速通信を維持できます。ただし通常のケーブルよりもコストがかかるため、ノイズが多い場所に局所的に使用するのがおすすめです。
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ここまで、有線LANネットワーク配線の代表的なポイントについてご紹介しました。有線ネットワーク自体はシンプルですが、上述したポイントを意識することで快適性や安全性が違ってきます。企業で使用するネットワークといった大規模な有線LAN配線を実施する際は、今回ご紹介したようなポイントを意識してください。