光ファイバーの構造や種類など意外と知らない基礎知識
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
光ファイバーという言葉をよく聞きますが、実際に光ファイバーの構造はどうなっているのか、種類はどのくらいあるのかなど、意外と知らない方も多いのではないでしょうか。
今回は光ファイバーの基礎知識を徹底解説していきます。光ファイバーのことを知りたいという人はぜひご一読ください。
光ファイバーは主に5つの種類に分類されている
光ファイバーは、構造別に見ると5つの種類に分類できます。それぞれの特徴についてご説明します。
- SI(ステップインデックス)型MMF
SI型MMFの場合、コアの光はクラッドで反射しながら進んでいく構造です。光の入る角度が異なると、光の進み方にも違いがでてくるようになります。一方は最短距離で真っすぐ進んでいき、もう一方は反射を繰り返して進むので、伝搬信号が歪みます。ですから、現在はほぼ使われていない光ファイバーです。
- GI(グレートインデックス)型MMF
SI型MMFの欠点を改良したバージョンが、GI型MMFです。最短距離を進む光も、遠回りをする光も、相対的に同じ速度で伝搬しますので、短距離通信を目的とした用途で使われています。安定したデータ伝搬が可能です。
- SMF(シングルモードファイバー)
SI型MMFのコアを小さくした構造で、よく使われている光ファイバーです。MMFのような光の進み方で、パルスが広がることはなく、たくさんのパルス信号を送ることができるタイプです。高品質で安定した伝搬が可能です。
- DCF(ダブルクラッドファイバー)
クラッドが2つあり、光がコアと第1クラッドの両方に伝搬します。コアを小さくすることで、光はシングルモードになり、大きくするとマルチモードになります。
- PCFフォトニック結晶ファイバー
コアの周りにホールを機科学的に置いた構造で、大きなコアであっても、シングルモードで伝搬できます。とても小さなコアを光に閉じ込めることで、非線形効果を得られる特徴もあります。
光ファイバーは用途に合わせて選ぶ
光ファイバーケーブルは、シングルモードとマルチモードの2種類に分けられています。用途などに合わせて選ぶのがポイントです。
シングルモードの光ファイバーケーブルは、遠距離伝送に向いています。一方のマルチモードの光ファイバーケーブルは、伝送距離が短くなりますが安価で購入ができます。
どのような用途で使うのかを明確にすることで、ケーブルを選ぶときにスムーズに購入できます。
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光ファイバーはどんどん進化しており、使い勝手のよいものが誕生しています。今後もさらに進化を続けていく光ファイバーの基本的な知識を身につけておくと、ケーブルを選ぶときにも適切なアイテムを選べるでしょう。