LANケーブルの長さが速度に与える影響
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
オフィス内などでサーバーからコンピュータまでの距離が遠い場合、かなりの長さのLANケーブルを使用する必要があるでしょう。「LANケーブルが長いと通信速度が遅くなるのではないか?」と心配される方もいるのではないでしょうか。
実は、LANケーブルの長さは通信速度に影響を与えません。今回は、LANケーブルと通信速度の関係とLANケーブルがどのくらいまで延長できるのかについてご紹介します。
LANケーブルの長さで速度に影響が出るの?
LANケーブルの長さは通信速度に影響しません。一般的に、10メートルと100メートルのLANケーブルを比較しても、ほとんど速度差はみられません。
LANケーブルで通信速度に影響を与えるのは、LANケーブルの長さではなく「LANケーブルの規格」です。LANケーブルには規格によっていくつかの種類があります。Cat5、Cat5e、Cat6、Cat6a、Cat7、などです。数字が小さければ通信速度は遅く、数字が大きければ通信速度は速まります。Cat5では通信速度は100Mbps、Cat6では1Gbps、Cat7では10Gbpsといった具合です。
基本的にLANケーブルが長すぎるから通信速度が遅くなるということはありません。
LANケーブルの最大長は何メートル?
ではLANケーブルはどのくらいまで長くできるのでしょうか。
LANケーブルが長くなっても通信速度に影響が出ることはありませんが、その長さには制限があります。現在一般的に採用されているイーサネットという規格では、LANケーブルの最大長は100mとされています。
ただし、LANケーブルではなく光ケーブルを用いれば、300m、550m、さらには2,000mという長距離の敷設も可能です。
LANケーブルを延長して使う方法
LANケーブルを敷設していて、最大長の100mを超えて延長したいと思うこともあるかもしれません。一般家庭ではあまり考えられませんが、オフィスでは一階から別のフロアにLANケーブルを延長するケースもあります。
その場合、L2スイッチなどのスイッチ製品を用いてLANケーブルを延長することが可能です。L2スイッチを使用すれば、LANケーブルを最大長の100mを超えて延長しても、効率よく通信が行えるでしょう。
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LANケーブルにはいくつかの規格がありますが、どれであっても長さが通信速度に影響を与えることはほぼありません。家でもオフィスでも、長さによる通信速度への影響を心配せずにLANケーブルを敷設できます。
LANケーブルの長さには限度があり、最大100mまでしか長さをだすことができません。LANケーブルを最大長の100mを超えて延長したいときは、スイッチ製品などを使用して効率的な通信環境の整備をしてみましょう。