光ファイバー端子の種類と使用用途をまとめてみました。
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
光ファイバーケーブルを用いて光通信を利用する場合には、光ファイバーケーブル同士をきちんと接続しなければいけません。接続部分である端子は非常にたくさんの種類があるため、注意が必要です。異なる端子の場合には接続するのにちょっとした工夫が必要なこともあります。そこで今回は、光ファイバーケーブルを接続するための端子や接続方法についてご説明いたします。
光ファイバー端子は光コネクタとも呼ぶ
光ファイバーケーブル同士を接続するための光ファイバー端子を、「光コネクタ」と呼びます。使用用途や環境に応じてさまざまな種類の光コネクタが使い分けられています。
光コネクタを用いて光ファイバーケーブルを接続すると、簡単に着脱できます。また、接続部分の強度を心配する必要もありません。そのため、光コネクタを利用した光ファイバーケーブルの接続は、非常に汎用性が高いです。
光ファイバー端子の接続方法
光コネクタを利用した光ファイバー端子の接続方法にさまざまな種類があります。こちらでは、簡単な接続方法についてご説明いたします。
プッシュプル方式
プッシュプル方式とは、抜き差しすることで簡単に光ファイバーケーブルを着脱するという接続方法です。着脱方法が簡単なプッシュプル方式は、最もポピュラーな端子です。
ねじ締め方式
ねじ締め方式は、ねじを回すように接続する方法です。ねじを締めるように接続することで、しっかりと光ファイバーケーブルを固定できます。
光ファイバー端子の種類別使用用途
光コネクタを利用した光ファイバー端子にはさまざまな種類が存在します。使用用途に合わせ、利用する光ファイバー端子の種類を変えます。こちらでは、光ファイバー端子の種類別に、使用用途についてご説明いたします。
SCコネクタ
SCコネクタは現在最も一般的な光ファイバーの端子です。接続方法にはプッシュプル方式を採用しており、着脱が非常に簡単です。現在は、LANの世界標準コネクタとされています。SCコネクタは、LAN、CATV 、公衆通信回線などに使用されています。
SCFコネクタ
SCFコネクタは、SCコネクタが2連になっている光ファイバーの端子です。SCコネクタと同様に、接続方式はプッシュプル方式で、LANの世界標準コネクタにもなっています。
SCFコネクタは、LAN、CATV公衆通信回線、伝送システムなどに使用されています。
FCコネクタ
FCコネクタは、接続方式にねじ締め方式を採用しており、光ファイバーケーブルをしっかりと固定して接続する際に使用します。LAN、CATV、公衆通信回線に加えて、計測器 光機器などに使用されています。
STコネクタ
STコネクタは、ねじ締め方式に似た接続方式を採用しています。FCコネクタと同様にしっかり固定できるのにもかかわらず、FCコネクトよりも簡単に着脱することが可能です。LAN、CAT、 伝送システムなどに使用されています。
LCコネクタ
LCコネクタは接続方式にプッシュプル方式を採用しています。フェルール径がSCコネクタの1/2であり、非常に小型で高密度実装が可能です。構内配線、交換機などに使用されています。
MUコネクタ
MUコネクタは接続方式にプッシュプル方式を採用している、NTTで開発された光ファイバー端子です。LCコネクタと同様にフェルール径がSCコネクタの1/2であるため、非常に小型で高密度実装が可能です。着脱をする際には専用工具が必要となるため、注意が必要です。光端局装置や光中継器などに使用されています。
MPOコネクタ
MPOコネクタは、接続方式にプッシュプル方式を採用しています。複数の光ファイバーを、1つのコネクタでまとめて接続できるように設計された、多芯タイプの光ファイバー端子です。屋内配線や装置相互接続などに使用されています。
SMA905コネクタ
SMA905コネクタは接続方式にねじ締め方式を採用しています。マルチモードの光ファイバーに多く採用されており、大口での通信に適した構造です。産業用レーザーや、光学分光計などに使用されています。
光ファイバー異なる端子のつなぎ方
光コネクタを利用した光ファイバーでも、異なる端子同士の光ファイバーを接続する際にはアダプタを使用する必要があります。こちらでは、端子が異なる光ファイバーに加えて、端子が同じで長さが足りない場合にも、光ファイバーを接続する方法をご紹介いたします。
光ファイバーの端子が異なる場合は変換アダプタを利用する
異なる端子同士の光ファイバーを接続するには、変換アダプタを利用する必要があります。変換アダプタを利用することでケーブルの仕様を統一し、異なる端子同士でも接続が可能です。変換アダプタを用意する場合には、事前に、接続したい光ファイバーの端末を確認しておきましょう。
光ファイバーの端子の長さが足りない場合は中継アダプタを利用する
光ファイバーの端子が同じでも、長さが足りない場合には、中継アダプタを利用することで、接続ができます。また、中継アダプタを利用することで、接続部分を頑丈にすることが可能です。
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光ファイバー端子は適切な使用用途で選びましょう。光ファイバーケーブルを接続するためには、使用用途に合わせた光ファイバー端子を選ぶ必要があります。また、異なる端子同士を接続する際には、さらにアダプタを使用する必要があります。注意しておきましょう。