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光コネクタ研磨の必要性やその方法について詳しく解説

※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります

光コネクタ

光ファイバーの接続では、いかに接続損失を出さないかが重要です。とくに光コネクタを使用した接続では、反射による接続損失が起こりやすいので、光コネクタの研磨を行う必要があります。

光コネクタの研磨方法は複数あり、研磨面によって反射特性が異なりますので注意しましょう。ここでは光コネクタ研磨が必要な理由と、光コネクタの構造や研磨方法についてわかりやすく説明します。

光コネクタ研磨の必要性

光ファイバーの接続では、光が通過するコア部分を対向させる必要があり、適切な方法で接続されないと接続損失が発生します。

接続損失が発生するケースは複数ありますが、光コネクタを使用した接続では、光ファイバー端面に生じた空隙によって起こる反射が主な原因です。光ファイバーと空気では光の屈折率が異なるため、空隙がある状態で光を通すと反射が起こり、最大で0.6dB程度の接続損失が発生します。

この空隙を解消するために必要なのが、光コネクタ面の研磨です。光コネクタ面を研磨すると、光ファイバー同士がすき間なくぴったり接続され、反射による接続損失を抑えられます。

反射による接続損失への有用性は研磨方法によって異なり、「反射減衰量(リターンロス)」で示されます。反射減衰量は光コネクタへの入射光パワーと、接続面で反射される光パワーとの比をデシベル(dB)で表したもので、dB値が大きくなるほど反射される光パワーが小さくなり、接続損失の改善につながります。

光コネクタの構造と主な種類

光コネクタにはさまざまな種類がありますが、基本的な構造としては光ファイバーを固定するフェルール、コネクタ本体(ハウジング)によって構成されています。光コネクタ接続では、光ファイバーの先端をフェルールに固定し、ハウジングに装着した状態で接続を行います。

端子がオス同士の場合、光アダプタを間にはさみ、両側から光コネクタを差し込んでください。光アダプタの内部には割スリーブが装着されているため、光ファイバーの中心軸にずれが生じにくく、ぴったり突き合わせた接続が可能です。

光コネクタは、ハウジングや使用方法によって主に7つの種類に分かれています。

 

SCコネクタ

プラスチック製ハウジングを採用した最もポピュラーな光コネクタです。プッシュプル方式で、ワンタッチで簡単に着脱できます。

 

FCコネクタ

金属製ハウジングの光コネクタです。ネジ締め方式なので着脱にはやや手間がかかりますが、そのぶんしっかり固定できます。

 

STコネクタ

FCコネクタと同じ金属製ハウジングの光コネクタです。しっかり固定できるのに簡単に着脱できるバヨネット締結を採用しています。

 

LCコネクタ

SCコネクタと同じ、プラスチック製ハウジング&プッシュプル方式の光コネクタです。ただ、フェルール径がSCの半分と小型なので、高密度配列に向いています。

 

MUコネクタ

プラスチック製ハウジングのプッシュプル型光コネクタです。LCコネクタと同じく、フェルール径がSCの1/2と小さいため、高密度配列に適しています。工具なしでの着脱も可能ですが、高密度実装など、指入れが難しい場所では専用工具を用いて着脱を行います。

 

MPOコネクタ

多心タイプのプッシュプル型コネクタです。複数の光ファイバーをまとめてコネクタ接続できる仕組みになっており、主に4心・8心・12心のものが屋内配線や装置相互接続などに用いられます。

 

SMA905コネクタ

大口径光ファイバーに適した構造の光コネクタです。マルチモードファイバーに多用されており、産業用レーザーや光学分光計などによく見られます。ハウジングは金属製で、ネジ締め方式で固定します。

光コネクタの研磨方法

光コネクタの研磨方法は複数あり、それぞれ特徴が異なります。ここでは主要な4つの研磨方法と、その特徴をまとめました。

 

PC研磨(Physical Contact)

光コネクタの先端を凸球面状に研磨する方法です。整合材なしで、光ファイバー同士をすき間なく、直接接続させることができます。反射減衰量は25dB以上で、マルチモードファイバーの標準的な研磨方法として知られています。

 

SPC研磨(Super PC)

PC研磨を行ったあと、さらに低反射研磨を行う方法です。研磨面は同じ凸球状になりますが、より反射特性がアップしており、反射減衰量は40dB以上に及びます。主にシングルモードファイバーの標準的な研磨方法として用いられます。

 

UPC研磨(Ultra PC)

SPC研磨面の加工変質層を除去する方法です。SPCより低反射を実現し、反射減衰量は50dB以上になります。なお、PC・SPC・UPCはそれぞれ互換性があり、区別せずに使用できます。

 

APC研磨(Angled PC)

コネクタ先端を斜めの凸球面状に研磨する方法です。反射光が光ファイバー外部に放射されるため、反射の戻り光をごく小さくすることができます。端面の角度は製品によって異なりますが、通常は8℃の角度で研磨されます。

仕上がりは凸球面になりますが、PCやSPC、UPCとの接続互換性はないので注意が必要です。

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光コネクタを用いた接続では、反射による接続損失を抑えるために、コネクタの研磨を行います。研磨方法にはPCやAPCなど複数の種類があり、それぞれ反射減衰量や、コネクタ同士の接続互換性が異なりますので、用途やニーズに合った研磨方法を選択することが大切です。

光コネクタの研磨や接続に関してお悩みの方は、パンドウィットコーポレーションまでご相談ください。最適な方法をアドバイスいたします。

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