LANケーブルの選び方|迷ったらCat6(カテゴリ6)がおすすめ!
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
LANケーブルとは、 Local Area Network(ローカル・エリア・ネットワーク)の略で、ルーターやスイッチングハブといった通信機器とパソコンなどの端末を有線接続し、データ通信できるようにするケーブルを指します。LANケーブルには、カテゴリという規格があり、通信速度などに違いがあります。その中でも、家庭用に適しているのはCat6(カテゴリ6)。
今回は、通信速度などをカテゴリ別に紹介します。
LANケーブルには複数のカテゴリが存在する
LANケーブルには、カテゴリと呼ばれる規格があります。
伝送帯域や通信速度がそれぞれ異なり、伝送帯域は大きければ大きいほど大量のデータを流すことができます。
LANケーブルのカテゴリを表にまとめました。
カテゴリ |
Cat5 |
Cat5e |
Cat6 |
Cat6A |
Cat6e |
Cat7 |
Cat7A |
Cat8 |
通信策度 |
100Mbps |
1Gbps |
1Gbps |
10Gbps |
10Gbps |
10Gbps |
10Gbps |
40Gbps |
適合イーサネット |
10BASAE-T 100BASE-TX |
10BASE-T 100BASE-TX 1000BASE-T |
10BASE-T 100BASE-TX 1000BASE-T 1000BASE-TX |
10BASE-T 100BASE-TX 1000BASE-T 1000BASE-TX 10GBASE-T |
10BASE-T 100BASE-TX 1000BASE-T 1000BASE-TX 10GBASE-T |
10BASE-T 100BASE-TX 1000BASE-T 1000BASE-TX 10GBASE-T |
10BASE-T 100BASE-TX 1000BASE-T 1000BASE-TX 10GBASE-T |
100BASE-TX 1000BASE-T 1000BASE-TX 10GBASE-T 40GBASE-T |
伝送帯域 |
100MHz |
100MHz |
250MHz |
500MHz |
500MHz |
600MHz |
1000MHz |
2000MHz |
Cat5(e)の伝送帯域はCat6シリーズと同等ですが、通信速度に差があります。不安がある場合は、Cat6以上のLANケーブルを使用するようにしましょう。
またCat5の通信速度の最大値は100Mbpsのため、1Gbps以上の速度の光回線サービスを利用した場合、光回線の速度が1Gbpsであったとしても速度低下の原因となります。そのため、1Gbps以上の光回線サービスの利用と、一般的な家庭で使用するには、Cat6がオススメ。6シリーズ内でも、Cat6AやCat6eは10GBASE-Tにも対応しているため、通信速度が速いといえます。
カテゴリの選び方
①ケーブルの形状で選ぶ
・UTPケーブル
外部の電波と干渉しないためのシールド構成がないのが特徴です。
一般的なネットワーク環境ではシールドの有無が問題になるほど大きな影響はないので、家庭やオフィスなど多くの環境で使用されています。
・STPケーブル
シールドで保護されており、電磁波やノイズに強いという特徴があります。
また、外部ノイズによってシールドにたまる電機はさらなるノイズの発生源となるので、ネットワーク機器に電気を逃がすアース処理をすることも特徴といえるでしょう。
・2重シールドケーブル
STPケーブルより、さらにノイズに強いケーブルです。
LANケーブルの内部で発生することがあるエイリアンクロストーク(漏話、混線、混信)にも対応しているので、安定感を求める方におすすめです。
・PoEケーブル
PoEとは、LANの配線に使うイーサネットケーブルを利用して電力を供給する技術のこと。
このケーブルがあれば、PoE対応機器の電源をACアダプタなどの外部電力から確保する必要がなくなります。
・フラットケーブル
ケーブルの形状が薄く平たいのが特徴です。
薄くて凹凸に強いタイプなので、絨毯やカーペットの下などに配線するのに便利な薄いケーブルです。
・巻取りケーブル
不使用時には巻き取ってコンパクトに収納できます。
旅行や出張先のホテル、会議室での設営時など、携帯用ケーブルとしてオススメです。
・高屈曲ケーブル
折り曲げや、動きに強いという特徴があります。
複雑な配線や動きのある環境である場合にオススメです。
・屋外用ケーブル
耐水性に優れた外被に、内部はホイル加工を施されています。
屋外で使用するのに適しているケーブルです。
②単線かヨリ線かで選ぶ
・単線
銅線が8芯分入っている単線は、ケーブルが太くて固くなり、折り曲げて使用することが困難です。
しかし、その分ノイズ耐性が高く通信が安定しやすいというメリットがあります。
・ヨリ線
7本の銅線を8芯分集めて作られているヨリ線は、ケーブル自体がやわらかく配線しやすいとケーブルです。
しかし、その分単線に比べると安定感に劣り、長距離の配線にも不向きです。
③通信速度で選ぶ
カテゴリと呼ばれる規格のあるLANケーブルは、カテゴリの数字が大きいほど速い機器に対応し、それぞれ通信速度や周波数が異なります。
LANケーブルを選ぶ際には自分に必要な通信速度を意識し、用途に適したカテゴリを選びましょう。
業務用・家庭用にもおすすめなCAT6
Cat6は、5eと通信速度は同じではありますが、周波数が格段に上がっています。
そのため、より多くのデータを転送することが可能になるので、快適にインターネットを楽しみたい方やネットで動画を楽しみたい方にも適しています。
まとめ
LANケーブルは、カテゴリだけでなく素材や形状が変わることでも、特徴が変わります。
外部からの干渉や使用する環境、使用用途などによって使い分けましょう。
機器を新しく買い替えてもケーブルはそのまま使い続け、長年買い替えていないという方も多いのではないでしょうか。通信速度が遅いと感じたら、1度自宅のケーブルを見直してみてくださいね。