LANケーブルの寿命は?使わなくなったら処分はどうする?
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
インターネットを使う上で欠かせないアイテムの一つであるLANケーブル。
そんなLANケーブルにも寿命があるのはご存知でしょうか?
頻繁に壊れるものでもなく、何気なく使っているうちに耐用年数を過ぎていることも珍しくありません。
しかし、LANケーブルを長年放置したままにしていると、通信速度が遅くなったり通信が切れたりと思わぬ不具合が起こる可能性もあります。
今回は、LANケーブルの寿命と、寿命を迎えたLANケーブルの正しい処理方法について詳しく解説していきます。
LANケーブルの耐用年数ってどのくらい?
あまり知られていませんが、LANケーブルには使用できる耐用年数が定められています。
「耐用年数」とは?
建物・設備・機器などの固定資産が利用できる期間を法で定めた年数が「耐用年数」です。耐用年数の種類は、細かく分類されており、LANケーブルなどのネットワーク機器も耐用年数が決められています。
しかし、耐用年数はあくまでも固定資産の計上に反映する目安です。耐用年数が過ぎたからといって、使用不可になる訳ではないことを頭に入れておきましょう。
LANケーブルの耐用年数について
LANケーブルの耐用年数は18年と決められていますが、社団法人日本電線工業会の資料を参考にすると、LANケーブルの寿命はおよそ20〜30年は耐えられるとされています。
(参考:「電線・ケーブルの耐用年数について」社団法人日本電線工業会,平成元年6月,https://www.jcma2.jp/files/gijutsu/Shiryo/107.pdf)
ただし、20〜30年の寿命は、物理的な衝撃や負荷がかかりにくい環境下での目安です。物理的な外的要因の多い環境下では、さらに寿命は縮まると考えられます。
耐用年数を目安にメンテナンスを
LANケーブルを含めたすべてのネットワーク機器の全ては、使用年数を重ねるごとに劣化していきます。
まだ寿命年数まで経過していないから問題ないと考えるのではなく、耐用年数をひとつの目安として定期的にメンテナンスしましょう。
さらに、耐用年数を目処に必要に応じて交換するなど、予め対処しておくことで不具合やトラブルの予防にもつながります。
寿命以外で考えられる、LANケーブル交換の要因
LANケーブルを交換する理由は、耐用年数や寿命以外が原因となるケースもあります。
LANケーブル本体の破損
LANケーブルの抜き差しを繰り返すことによってツメ(ラッチ)が折れるなど、LANケーブル自体が破損することによって交換せざるを得ないケースは多く見られます。紫外線を浴びる環境や湿気の多い環境に設置することも、破損する原因です。
LAN設備に対して専門的な知識がない場合は、修理よりも買い換えた方が早く解決するでしょう。
回線の乗り換え
今まで使っていた古い回線から新たに高速回線へと乗り換える際、新たなLANケーブルが必要になるケースもあります。
古い規格のLANケーブルの場合、高速回線に対応できておらず通信速度が遅くなるためです。
高速回線への乗り換えを検討しているのなら、現在使用しているLANケーブルの規格が高速回線に対応しているかチェックしておきましょう。
寿命を迎えたLANケーブルの正しい処理の方法
役目を終えたLANケーブルは、正しい方法に従って廃棄しなければいけません。こちらでは正しい廃棄の方法を3つご紹介します。
自治体のごみ回収
LANケーブルは、自治体のゴミ回収で一般ゴミとして捨てることが可能です。ゴミの分別方法は自治体によって異なりますが、多くの場合「不燃ゴミ」として扱われます。
可燃ゴミとして収集可能な地域もあるため、お住まいの自治体で決められているゴミ分別票などを確認しましょう。
小型家電回収ボックスを活用
小型家電サイクル法により環境省が定めた『使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律』に基づき、LANケーブルをはじめとした小型電子機器は無料で回収されます。
回収ボックスの設置場所は各自治体によって決められていますが、回収ボックスを設置していない自治体もあるため事前に確認しておきましょう。
メーカーに回収してもらう
不要となったパソコンを捨てる際、LANケーブルも標準の付属品に含まれている場合は、メーカーが引き取ってくれるケースもあります
ただし、自分で買い足したLANケーブルは回収の対象外となるため注意しましょう。
パソコンなどの電子機器の廃棄方法を調べると、無料回収業社の広告やサイトがたくさん出てきます。
無料回収業者の中には、パソコンのデータを削除しないなど、法令を無視した処理する悪徳な業者もいるため、処分する際は今回ご紹介した方法での処分を推奨します。
まとめ
LANケーブルの寿命は、耐用年数では18年と決められており、技術的な観点ではおよそ20〜30年です。
しかし、あくまでも安定した環境下での使用のもと算出されている数値なので、使用状況や環境によって寿命は異なります。耐用年数を迎えるタイミングで、定期的にメンテナンスや交換されるのがおすすめです。
またLANケーブルを捨てる際は、自治体によって決められた方法で正しく処分しましょう。