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屋外用の結束バンドとは 屋外用の見分け方と特徴

※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります

屋外

結束バンドとは、ケーブルやコードをまとめたり止めたりする際に使用するアイテムです。用途によってさまざまな種類があり、使う場所や環境によって素材を選ぶ必要があります。そこで今回は、屋外用に適した結束バンドの見分け方や特徴、屋内用の結束バンドを屋外で使用した時にどうなるのかについて紹介します。

屋外用の結束バンドの見分け方

結束バンドを屋外で使用する際には、環境によって求められる耐久性があります。紫外線や熱はもちろん、酸性雨や化学物質の影響を受けて劣化が進む恐れがあるためです。

ここからは、屋外用の結束バンドを購入する際の見分け方を2つ紹介します。

 

①パッケージの表示

屋外での使用に適している結束バンドのパッケージには、屋外用であることが表記されています。そのため、屋外用の結束バンドを購入する際には、屋外用が記されているかを確認します。

また、屋外での使用に適した「耐候性」の記載にも注目です。多くの結束バンドの素材として知られているナイロン66ですが、屋外用は耐候性ナイロン66が使われています。耐候性の結束バンドは、劣化の速度が遅く長持ちするため、屋内で使用する際にもおすすめです。

 

②色が黒い

簡単に屋外用と屋内用の結束バンドを見分ける方法として、色の確認があります。結束バンドの素材として広く使用されているナイロンは、半透明に近い乳白色をしており、紫外線や乾燥に対する耐性は高くありません。

屋外用の結束バンドは、「カーボンブラック」と呼ばれる安定剤が配合されているため、多くのメーカーでは黒色が採用されています。カーボンブラックとは、炭素主体の微粒子で、紫外線の吸収に優れているため、高い耐候性を有しています。ただし、黒く色付けされているだけの結束バンドも販売されているため、色だけではなくパッケージの表記も合わせて確認しましょう。

結束バンドの耐久性とは

結束バンドは使用する環境によって、求められる耐性が異なります。そのため、結束バンドを屋外で使用する際には、耐候性や耐薬品性のあるものを選びましょう。

結束バンドの耐候性とは、結束バンドが紫外線・温度・湿度・酸性雨など屋外の環境に耐える性質のことを指します。

具体的な影響は以下の通りです。

・紫外線・・・変色、粉化現象

・温度・・・膨張、伸縮

・湿度・雨・・・加水分解、浸食、酸化

など

耐候性のある素材

屋外で結束バンドを使用する際には、耐候性のある素材を選ぶと長持ちします。耐候性のある結束バンドの素材には、耐候性ナイロン6.6やフッ素樹脂などがあり、それぞれに特徴があります。

ここからは、耐候性のある素材ごとの特徴について紹介します。

 

-60度から80度まで耐えられる耐候性「ナイロン6.6」

多くの結束バンドはナイロン製で、安価であることが特長です。耐候性ナイロン6.6は耐久性と柔軟性に優れており、-60度から80度まで耐えられるため過酷な環境でも使用可能です。

また、ナイロンは柔軟性があるため、まとめたケーブルを傷付けません。ナイロン性の結束バンドでは、ナイロン66より耐熱性と耐油性に優れた、ナイロン46も広く使用されています。

 

-80度から170度まで耐えられる「フッ素樹脂」

フッ素樹脂製の結束バンドは、ナイロン6.6やナイロン46よりも過酷な環境で使用できることが特長ですが、高価です。マイナス80度から170度前後まで耐えられるため、耐寒性と耐熱性に優れており、寒冷地や高温になる場所での使用に適しています。

また、対放射能性や耐薬品性も備わっています。

 

200度を超える環境でも使用できる「PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)」

PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)製の結束バンドは、高温、耐薬品性に優れており、ハロゲンフリーな素材です。200度を超える高温でも燃えにくく、薬品を使用する環境でも使用できます。そのため、金属製の結束バンドが使用不可で、厳しい環境に適しています。ただし、PEEKの結束バンドは寿命が1年から2年と短いため、定期的な交換が必要です。

 

厳しい環境でも使用できる「ステンレス」

ステンレス製の結束バンドは、金属製であるため耐熱性が高く、ナイロン製よりも強度や耐久性に優れています。また、ステンレス製の結束バンドはループ引張強度が高いため、ケーブルやコード、配管などをしっかり固定できます。日常生活の中ではあまり見かけませんが、高温になる場所や海中、地下埋設などの厳しい環境でも使用可能です。そのため、バイクや車の補修や屋外にある配管の固定などに適しています。

耐候性のない結束バンドを屋外で使用するとどうなる?

屋内用の結束バンドを屋外で使用すると劣化が進み、破断や脱落などにつながります。

結束バンドへの悪影響としてあげられるのは、紫外線です。特にナイロン製の結束バンドは重井線の影響を受けやすく、侵食して色褪せ、伸長度や引張強度が低下します。そのため、浸食がすすんだ結束バンドをそのまま使用し続けていると、破断してしまいます。

固定していたケーブルや配管が破断によって脱落すると、ケーブルの配線や配管が歪んだり曲がったりする可能性があります。

まとめ

結束バンドには、屋内用と屋外用があります。屋外用の結束バンドを購入する際には、パッケージに「屋外用」や「耐候性」の記載があるものを購入しましょう。

また、屋外用の結束バンドには、素材にガーボンブラックが使われているため黒色です。しかし、屋内用の結束バンドが黒く着色されているだけのものもあるため、色だけではなく、パッケージの確認をすることをおすすめします。

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