結束バンドの太さや長さについて解説!サイズの見方についても
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
結束バンドは、ケーブルやコードなどの配線をまとめたり、固定したりできる便利なアイテムです。結束バンドには、ナイロン製やフッ素系樹脂、ステンレス製など、さまざまな素材があります。また、素材だけではなく、長さや太さの種類も豊富です。
そこで今回は、結束バンドのサイズや種類、サイズの見方について紹介します。
目次
結束バンドの種類
結束バンドとは、ケーブルやコードなどの配線や配管をまとめるためのバンドです。結束バンドの素材には数種類あり、素材によって強度にも違いがあります。
また、バンド部分が太くなる程、ループ引張強度が高くなります。ループ引張強度とは、結束バンドを結束させてループ状にし、ループの内側から外側へ引っ張り、破断した際の強度です。ここからは、結束バンドの種類ごとのサイズについて、パンドウイット製品の結束バンドをもとに紹介します。
スーパーグリップ
スーパーグリップ(PLT100シリーズ)は、薄く幅広くヘッド全体が丸いため、ケーブルを傷付けません。
色によって素材が異なり、白の素材はナイロン6.6、黒は耐候性ナイロン6.6が使われています。長さ79mm、幅2.3mmが最小のサイズで、ループ引張強度は80N(8.2㎏)です。最大のサイズは長さ389mm、幅8.4mmとなっており、ループ引張強度は534N(54.1㎏)です。
耐候性結束バンド
屋外用の耐候性結束バンドはアイボリーカラーなので、外観を邪魔しません。
耐候性結束バンドの素材は、耐候性ナイロン6.6が使われています。長さ106mm、幅3.0mmが最小のサイズで、ループ引張強度は80N(8.2㎏)です。最大のサイズは長さ471mm、幅9.7mmとなっており、ループ引張強度は778N(79.3㎏)です。
ナイロン結束バンド
標準タイプのナイロン結束バンド(PLTシリーズ)は、汎用性が高く、幅広い用途で使用できます。
スーパーグリップと同様に、白の素材はナイロン6.6、黒は耐候性ナイロン6.6が使われています。
長さ142mm、幅2.5mmが最小のサイズで、ループ引張強度は80N(8.2㎏)です。最大のサイズは長さ777mm、幅8.9mmとなっており、ループ引張強度は778N(79.4㎏)です。
ナイロン結束バンドには、マーカータイプがあります。
耐候性ナイロン12製結束バンド
屋外耐用年数約33年の耐候性ナイロン12製の結束バンドは耐塩化カルシウム性や耐塩化亜鉛性があるため、塩害に強いことが特長です。
長さ99mm、幅2.5mmが最小のサイズで、ループ引張強度は80N(8.2㎏)です。最大のサイズは長さ701mm、幅7.6mmとなっており、ループ引張強度は400N(40.9㎏)になります。
仮止めタイプ
仮止めタイプ(取り外し可能タイプ)は、ヘッド部分にあるレバーを引くことで爪のロックが解除されるため、再使用可能です。
素材はナイロン6.6、または耐候性ナイロン6.6が使われています。仮止めタイプのサイズは、長さは160mmから292mmまで種類があります。どの長さでも幅は4.8mmとなっており、ループ引張強度は222N(22.7㎏)です。
スーパーリールバンド
スーパーリールバンドの素材には、耐候性抜群のポリアセタールが使用されており、柔軟性や強度、耐摩耗性に優れています。
スーパーリールバンドには標準タイプとスリムタイプがあり、標準タイプの幅は12.7mmで、ループ引張強度は1112N(113.5㎏)です。一方、スリムタイプの幅は8.4mmで、ループ引張強度は890N(90.8㎏)です。
なお、標準タイプには定尺タイプがあります。
ステンレススチールバンド
ステンレススチールバンドは、エッジが全て面取りされているため怪我をする危険性が減らせます。素材は304ステンレスが使われているため、強度と耐久性に優れており、過酷な環境下での使用が可能です。長さ201mm、幅4.6mmが最小のサイズで、ループ引張強度は890N(90.8㎏)です。最大のサイズは長さ681mm、幅7.9mmとなっており、ループ引張強度は2002N(204.3㎏)です。
結束バンドのサイズの見方
結束バンドのサイズは、パッケージに長さや幅がmm単位で記載されています。
パッケージには、最大結束径や最小結束径がmmで表示されている商品と「φ(ファイ)」という記号が用いられている商品があります。「φ」とは、直径のことです。φ=mmの単位と同じ意味なので「20φ」と表示されている場合、直径20mmを指しています。
用途に合ったサイズを選ぶ
結束バンドを購入する際には、使用する箇所や結束したいケーブルやコードなどを考慮しましょう。結束バンドの直径は、小さくなる程結束バンドに負担がかかり、寿命が短くなるため、適度に余裕のある長さがおすすめです。
また、屋外で使用する際には、パッケージに屋外用や耐候性と書かれているものを選び、用途に合った素材を選ぶことも大切です。
まとめ
結束バンドには、素材やサイズなどで種類が異なります。幅が太くなればその分ループ引張強度が上がり、強力に結束できます。一方、耐候性のない結束バンドを屋外で使用したり、小さな直径で使用したりすると、ループ引張強度が高くても寿命が短くなります。
そのため、結束したい物や使いたい場所に合った結束バンドを選びましょう。