強力に結束できる結束バンドとは|強度や外し方についても紹介
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
結束バンドとは、たくさんあるケーブルを束ねて整理する配線材料のことです。ただ束ねるだけでなく、種類ごとに分けて束ねることで、管理がしやすいメリットもあります。また、簡単に使用できるため、DIYや日曜大工でも幅広く使われている便利アイテムです。今回は、素材別のおすすめ結束バンド5選と、外し方についても解説します。使用シーンごとに最適な素材や耐久性があります。そのため、用途にあった結束バンドを上手に使いましょう。
目次
強力な結束バンドとは
結束バンドを引っ張る力のことを「締付強度」、ロックされ結束力が保たれる力のことを「締付保持力」と言います。
結束バンドは、ストラップの溝とヘッド部分のツメがかみ合うことでロックされ、さまざまなものを束ねられます。ロ経年劣化や結束バンドへのダメージ以外で自然とゆるむことは少なく、耐久性に優れていることが特徴です。
ただし、ツメが横ズレすると締付保持力が弱まり、結束力が落ちてしまいます。そのため、横ズレせずに、しっかりと固定できる結束バンドは強力な結束バンドといえるでしょう。
結束バンドの強度について
結束バンドの強度は、主に2つの指標で表されます。
1つは、輪っか状にした結束バンド内を引っ張る「ループ引張り強度」、2つめが結束バンドの両端を引っ張る「単純引張強度」です。
結束バンドの商品パッケージには、N(ニュートン)やkg(キログラム)で強度の指数が表示されており、数値が高いと強度が上がります。結束バンドの素材は、主にナイロンで作られており、熱耐性や対候性に優れています。耐久性は素材別に1年~9年ほどのばらつきがあります。
おすすめの結束バンド5選
結束バンドは、それぞれに適した素材や特性があります。家庭で気軽に使えるものや、工場や大きな機械、製造関連に使われるものまでさまざまです。ここで、おすすめの結束バンド5選を紹介します。
一般的な「ナイロン結束バンド」
「ナイロン結束バンド」は、幅広く使用でき、汎用性の高い標準タイプの結束バンドです。
100円均一やホームセンターなど、わたしたちの身近な店舗で購入が可能です。束ねられる直径は最大約330mm。ループ引張り強度は約3.7kg〜79.4kgまで耐えられます。また、素材のナイロンは耐熱温度の幅が広く、約-60度〜80度まで対応しています。そして、カラー展開も豊富で数十色以上のカラーバリエーションも魅力の1つです。
高い耐候性の「ナイロン12結束バンド」
「ナイロン12結束バンド」は、先ほど紹介した「ナイロン結束バンド」の上位互換タイプで、高い対候性がある結束バンドです。屋外での耐久性が通常の結束バンドより各段に向上しており、屋外暴露試験で約30年の耐用年数が実証されています。また、塩害や融雪剤への耐久性に優れていることもポイントの1つでしょう。一般的なナイロン結束バンドと比較した場合、屋外での耐久性は約10倍以上あります。そのため、野外での使用は、ナイロン12結束バンドが適しています。
安定した材質の「PEEK結束バンド」
航空機メーカーと共同開発した「PEEK結束バンド」は、高温な場所や、薬品を使用する環境での使用に最適な結束バンドです。耐熱温度は260度で、濃硫酸などの一部の薬品を除いて、さまざまな化学薬品に対して耐性があります。また、長期間の放射線にも耐えられる耐久性を誇ります。金属製の結束バンドが利用できない環境や場所に使われることが多く、プラスチックの特性を活かした柔軟な結束が可能です。
何度でも使える「タックタイ」
「タックタイ」は、主に通信ケーブルや光ファイバーケーブルの結束に使用されます。特徴は、束ねるケーブルを締め付け過ぎることなく結束ができ、簡単に取り外して再結束できる点です。ケーブルの移設や増設、変更にもすばやく対応ができます。細く硬いナイロン製の結束バンドとは違い、やわらかさがあり、面ファスナーのような結束バンドです。そのため、ケーブルを傷つける心配が軽減されるでしょう。また、振動に強いため緩むこともありません。
優れた耐性の「ステンレススチールバンド」
「ステンレススチールバンド」は、その名の通りステンレス素材の結束バンドです。錆に強く、軽量で、強固に束ねられます。耐熱温度は約538度で、不燃性の素材です。長期間使用でき、定期での補修作業が不要です。主に航空機や鉄道、造船など幅広い業種や環境で使用されています。また、ステンレスの周りにナイロンがコーティングされた商品や、使う分の長さにカットして使用できる長尺タイプなど、さまざまな種類があります。
結束バンドの外し方
結束バンドは、耐久性や結束力が高いため、一度ロックさせると自然にほどけることはまれです。多く流通しているナイロン結束バンドの外し方であれば、ササミやニッパーでバンド自体を切断することで、外せます。ほかには、結束バンドのツメの部分をドライバーや先端の尖った針などで押し込み、ストラップの溝とツメ部分に隙間を作ることで、ロックを解除することもできます。また、繰り返し使える結束バンドは、素手で外すことも可能です。
まとめ
結束バンドにも、さまざまな種類や素材、特性があります。メジャーなナイロン結束バンドでも耐熱性や耐久力に優れていますが、より対候性や耐熱性、耐久性にすぐれた商品もあります。そして、結束するものの太さや量で、最適なサイズを選ぶことが大切です。結束バンドの種類や特性をとらえて、最適な結束バンドを使いましょう。