幅広結束バンドは何が魅力?幅広結束バンドの特徴や用途、メリットについて解説
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
何かを固定したり吊り下げたりするのに便利な結束バンドですが、その種類は非常に多種多様です。
中には、幅広で頑丈な結束バンドもあります。
ではそんな幅広な結束バンドは、どういったことに使用されているのでしょうか?
今回は、幅広結束バンドの特徴や用途などについて解説いたします。
目次
結束バンドのサイズ
結束バンドの中には、長さ・幅・厚さが分かりやすく㎜単位で書かれているほか、最大結束径や最小結束径が書かれている製品もあります。
最大結束径は、結束バンドを丸めた際にできる輪の最大の直径のことで、逆に最小結束径は、最小の直径のことです。
素材の硬さによって最小結束径が変わるため、注意が必要です。
さらに、他にも着目すべき項目があります。
例えば引張強度を見ると、結束バンドはどの程度の力まで引っ張っても耐えられるかが分かります。
また、屋外で利用する場合は、対応可能な温度範囲もチェックしておくと良いでしょう。
サイズの見方
結束バンドのサイズは、長さや幅がパッケージに書かれています。
長さや幅がmmで書かれている商品だけでなく、直径を表す「φ(ファイ)」という記号で書かれている商品もあります。
「φ」は直径を表しているため、1φ=1mmとなります。例えば「20φ」と書かれている場合は、直径20mmです。
用途に適したサイズを選ぶ
購入する際には、結束したい物の大きさや使う場所を考慮しましょう。
結束バンドの幅は、適度な余裕がある長さにしましょう。
理由は、小さい直径であるほど結束バンドに負担がかかり、寿命が短くなってしまうためです。
また、屋外で使う際には屋外用や耐候性の強い結束バンドなど、用途に適した素材を選ぶことが大切です。
幅広で大きな結束バンドほど強度が高い
結束バンドは、幅広で大きいほど強度が強いという特徴があります。
具体例として、2つの製品を比較してみましょう。
比較に使用するのはパンドウイット製のスーパーグリップ・PLT100と、PLT350です。
それぞれの幅は、PLT100が束線経の最小が0.8㎜最大23㎜、PLT350は束線経の最小4.8㎜最大105㎜です。
強度はPLT100のループ引張強度が8.2㎏。PLT350のループ引張強度は54.5㎏です。
このように幅広のPLT350の方が、ループ引張強度が高いことからも幅広の結束バンドほど強度が高いことがわかります。
幅広の結束バンドの特徴や用途
幅広結束バンドの特徴
幅広結束バンドの特徴としては、やはりその強度が挙げられます。幅を広くすることにより、締め付けの強度が必要な作業にうってつけです。
一方、細い幅の結束バンドは引張強度が弱いため、太い配管やケーブルの結束には適していません。
幅広結束バンドの用途
幅広結束バンドは、建機・車両・通信などといった重産業の場で使用されるのにも適しています。
例えば、太いケーブルを壁にくくり付ける際や、コードをまとめて結束する際などによく使われます。
・コードやケーブルを束ねる
結束バンドは生活の中に存在する様々なコードやケーブルを、まとめて収納するためには、欠かせません。
例えば、屋外でケーブルをまとめて結束する際などに使われます。
・細いものを連結
結束バンドはベランダで洗濯竿を柱に固定する際など、細い物を連結する際にも活用できます。
その際、細めのものよりも幅広な結束バンドを使用した方がより安定感も増すうえに、安心感も増すでしょう。
・長めの輪っかを作ってぶら下げる
洗濯竿に輪っかに丸めた結束バンドを設置してハンガーを引っかけると、洗濯ものが固定されます。
この際、濡れて重くなっている衣類を引っかけることになるため、強度のある幅広結束バンドを使用するのがおすすめです。
・具体的な幅広結束バンド
幅広結束バンドには強度が高いなどの特徴があると解説いたしましたが、では実際の商品だとどれくらいの強度があるのでしょうか。
もう少し具体的な例を、実際の商品を挙げて見てみましょう。
Pan-Ty™ パンタイ ナイロン結束バンド
こちらは汎用性が高い標準タイプのナイロン結束バンドで、耐候性・耐熱性に優れているのが特徴です。
ワイヤー・ケーブルやホースなどの結束が必要な所で様々な用途に使用でき、最大Φ330(330㎜)までの物を結束できます。
ループ引張強度は3.7~79.4kg。ヘッドの部分が曲げやすくなっているため、クランプを固定した後でも結束が可能です。
主に、電線をパネル・壁・天井などに固定するときや、電線・ワイヤー・ケーブルを結束する際に使用されます。
Tak-Ty™ タックタイ
こちらは柔らかく高品質の材料で作られており、通信ケーブルなどの高品質なケーブルにも安心して使用できる上に、調節や取り外しが簡単で何度でも再利用できます。
ループタイプ・ストリップタイプ・ロールタイプの3種類があるため、幅広い用途に対応でき、取り付けの柔軟性を最大限に高めることができるでしょう。
幅広結束バンドのメリット・デメリット
太いものを束ねるのに小さな結束バンドを使おうとしても、ヘッド部の返し爪までバンド部のセレーションが届かず拘束できません。そのために、幅広結束バンドが必要となります。
では、幅広結束バンドにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
幅広結束バンドのメリット
幅広結束バンドのメリットは、幅が広い分強度も高いということです。
例えば、コードなどを結束してどこかにくくりつけておく場合には、強度が高くしっかりと固定できる太い結束バンドが適しています。
幅広結束バンドのデメリット
幅広結束バンドのデメリットは、単語帳など小さなものを束ねるのには向いていないことです。
幅広結束バンドでは大きすぎて、小さいものを束ねるときにはかえって邪魔になってしまうでしょう。
まとめ
幅広結束バンドは幅が広いために強度が強く、太いものの結束だけでなく壁際などに括り付ける際に向いています。
しかし、小さいものを束ねることには適していないので、ご注意ください。
また使用に当たっては、用途に合ったサイズの結束バンドを選ぶようにしましょう。