結束バンドに強度が求められる使⽤環境
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
結束バンドの寿命は使⽤環境によって変わります。⻑期間の結束を想定している場合は、環境に応じた耐性を持った結束バンドを選ぶことが重要です。こちらでは、結束バンドに強度や独⾃の耐性が求められる環境についてご紹介します。
結束の直径が⼩さい
結束バンドに加わる折れ曲がり⼒は、結束する直系に影響されます。直系が⼩さければ⼩さいほど、強⼒な折れ曲がり⼒がかかります。まとめるケーブルが少ない場合、ケーブルが細い場合は結束バンドの強度が必要です。⼀⽅で、厚みがある結束バンドを径の⼩さいケーブル束に巻くとバンドの寿命が縮まってしまうため注意しなければなりません。「厚いバンドであれば無条件で⻑持ちする」というわけではないため、結束する直系に応じて選ぶことが⼤切です。
振動が起きる
まとめるケーブル類に振動がかかる環境では結束バンドに強度が必要です。結束バンドに慢性的な振動がかかるとバンド表⾯にひび割れが起き、破断につながります。極めて⼩さな振動でも常に起きると、結束バンドがダメージにより劣化していく可能性があります。⽇常的に稼働している機械類のそばなど、振動が起きている場所で使⽤される結束バンドには、振動への耐性が求められます。
屋外
屋外は紫外線や温度変化、天候など、結束バンドにダメージを与える要素が集約しています。屋外で結束バンドを使⽤する場合は、こうした状況への耐性が求められます。素材が有している屋外での耐性を表すのが、「耐候性」です。結束バンドを屋外で使⽤する場合は、耐候性に注⽬して選ぶ必要があります。耐候性のある素材としては、「テフゼル」「デルリン」「ステンレス」「耐候性ナイロン66」「耐候性ポリプロピレン」「ナイロン12」などが代表的です。
湿度がある
素材によっては、使⽤環境の湿度によって強度が変わります。乾燥環境における強度が低いのか、あるいは⾼湿環境における強度が低いのかは素材によって違うため注意が必要です。
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上述したような使⽤環境は結束バンドの寿命を縮めます。反対に⾔えば、結束バンドに強度が求められる環境です。単純に「ケーブル類をまとめるため」という⽬的で安価な結束バンドを選んでしまうと、すぐに破断してしまうかもしれません。素材が変われば、結束の耐⽤年数は⼤きく変わります。とりわけ上述した環境で結束バンドの使⽤を想定している場合は、強度や環境に応じた耐性を有している製品を選ぶようにしてください。