結束バンドが使われている現場・⽤途
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
⽇常⽣活で⽬にすることは多くないものの、結束バンドは実にさまざまな現場で活⽤されています。こちらでは、結束バンドが使われている現場と、それぞれの環境に求められる結束バンドの性能についてお話します。
ワイヤーハーネス
⼀般的な家電製品、オフィス機器、⼯場で使⽤される製造機械、ロボットの内部には「ワイヤーハーネス」が組み込まれています。
「ワイヤーハーネス」とは、複数のケーブルの集合体です。電線やコネクタ、その他結束具などで構成されています。機器の省スペースな内部構造において、電⼒を安全に伝えるために重要な機構です。
結束バンドはワイヤーハーネスの結束具のひとつとして使⽤されています。主な⽤途は「ケーブル類をまとめること」ですが、使⽤される機器によっては壁⾯への固定や⾏き先の表⽰など、別の機能が求められることもあります。
ワイヤーハーネスが使⽤される多くの機器は内部が⾼温になるため、結束バンドには⾼温度環境への耐性が求められます。また、使⽤環境によっては難燃性や耐化学薬品性も必要です。
通信設備
ネットワーク環境の構築では、複数のケーブルが使用されます。通信工事においては、そうしたケーブルを結束バンドでまとめるのが一般的です。結束バンドを使用することにより、省スペースでも無理のない配線が可能となります。
通信ケーブルは外部からの物理的な圧力により、通信性能が低下することがあります。そのため、通信ケーブルを結束する際にはケーブルを締め付けすぎないようにすることが大切です。通信ケーブルへのダメージに配慮した、専用の結束バンドも存在します。
電力ケーブル
電気配線や電気⼯事も、結束バンドが使⽤される代表的な⽤途です。こうした環境では、とりわけ過酷な環境に耐えうる結束バンドが求められます。多くの電⼒ケーブルは⾮常に重量があります。そのため、引張強度は結束バンドを選ぶ重要な指標です。使⽤環境に応じた耐⽤年数を考慮する必要もあります。また、屋外に電⼒ケーブルが露出している場合は、「耐候性」という性能が求められます。太陽光や湿度や乾燥など、さまざまな環境に適した素材が採⽤されています。
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「ケーブルをまとめる」という使い⽅⾃体は⾮常にシンプルです。それだけに、結束バンドは⾮常の多くのシーンで活⽤されています。安定した結束と耐⽤年数を実現するために、結束バンドは環境に応じた進化を遂げてきました。現場に応じて最適な結束バンドを選び、有効活⽤してください。