厳しい環境での表示に最適なポリイミドラベル
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
「ラベルが使用環境の熱に耐えきれず溶けてしまう……」といったお悩みをお持ちの方が多いかもしれません。そうした方におすすめしたいのがパンドウイットのポリイミドラベルです。こちらでは、ポリイミドラベルの概要についてお話します。
ポリイミドラベルとは?
ポリイミドラベルは、「ポリイミド」を素材に使用したラベルです。ポリイミドはアメリカのデュポン社が開発したプラスチックの一種です。他の物質と比較すると、非常に高い耐熱性を有しています。他のプラスチックと異なり、500℃以上に達しなければ熱分解しません。さらに、強固かつ複雑な分子構造から、優秀な機械的性質、化学的性質を有しているのも特徴です。耐薬品性にも優れています。
こうした特性から、一般的なラベルが長持ちしない環境でも積極的に使用できます。熱転写プリンターを使用すれば、ラベルの大量印刷も容易です。とりわけ基板上のラベル表示としては相性が良く、広く使用されています。
一般的なラベル表示のデメリット
ポリイミドラベルは基盤内の表示で一般的なラベルのデメリットを解決できます。以下のようなデメリットでお悩みの場合は、ポリイミドラベルの使用を検討してはいかがでしょうか。
シルク印刷のデメリット
シルク印刷では、内容の変更にコストと時間がかかるため、頻繁な変更に対応できません。プリンターと専用ソフトを使用してポリイミドラベルを作成すれば、内容変更が容易です。
印刷屋さんのラベルのデメリット
多くの印刷業者は小ロットでの印刷に対応していません。必要以上の数を印刷することになり、無駄が生じてしまいます。ポリイミドラベルであれば、必要数のみの印刷が可能です。
市販のラベルのデメリット
市販のラベルは安価ですが、工業用としては適していません。高温に達すると、熱分解を起こしてしまうことがあります。RoHS対応製品が少なく、環境にとっても有害な可能性があります。
捺印のデメリット
大量の表示が必要な場合、捺印では多くの工数が発生してしまいます。非常に安価な方法ではありますが、工数を鑑みたトータルのコストは決して安くありません。
ポリイミドラベルが活躍する現場
ポリイミドラベルは基盤内の表示として使われるのが一般的ですが、以下のような産業でも広く普及しています。
自動車・鉄道・航空機産業
製造工程の関係上、自動車・鉄道・航空機産業ではラベルにダメージが及ぶ可能性があります。過酷な環境への耐性を有するポリイミドラベルであれば、問題なく使用可能です。
研究開発
薬品によるダメージが懸念される研究開発でも、ポリイミドラベルであればストレスなく使用できます。
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ラベルのチョイスによっては長持ちせず、再度取り付ける手間が発生してしまう可能性があります。環境に応じて最適な素材をラベルと使用することが大切です。パンドウイットのポリイミドラベルとプリンター・印字ソフトを導入し、長期的に交換の必要がないラベル表示を実現しましょう。