配線ダクトとは?
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
電気工事に従事している方でない限り、「配線ダクト」と聞いてもどんな道具なのかすぐにイメージできないかもしれません。こちらでは、配線ダクトの概要や種類、活用されている現場について詳しくご案内します。
配線ダクトとは?
配線ダクトとは、電線を整理・保護するために使用する電線ダクトのひとつです。素材として、主に合成樹脂が使用されています。
電線を使用する環境では、多くの場合配線を省スペースにまとめる必要があります。また、電線に保護がなく露出している状態では、ダメージによって断線してしまう可能性があるため危険です。電線ダクトはこうした電線の課題を解決するために使用されます。
配線ダクト独自の特徴として、側面にスリットが設けられている点が挙げられます。このスリットにより、電線を任意の位置から引き出したり、取り出したりすることが可能です。また、一般的には配線環境に合わせて最適なサイズに切断して使用されます。
電線ダクトの種類
電線ダクトには、配線ダクトのほか以下のような種類があります。
金属ダクト
金属ダクトは、素材に金属が使用されている電線ダクトです。明確な定義はありませんが、一般的には幅5cm以上、厚さ1.2mm以上のものが金属ダクトと解釈されています。用途や使用環境によって、「バスダクト」「フライダクト」「ライティングダクト」「トロリーダクト」「フロアダクト」といった種類に細分化されます。
金属線ぴ
金属線ぴは、幅5cm以下のものです。ケーブルを収納するという点では金属ダクトと同じですが、このサイズのものは通常「ダクト」とは呼ばれません。小型の1種金属製線ぴ、比較的大型の2種金属製線ぴに分類できます。
配線ダクトはどんな現場で使われる?
上述した電線ダクトは、それぞれ違う環境で使用されています。配線ダクトが使われることが多いのは、施設に電気を安全に供給するための「分電盤」「配電盤」の内部です。分電盤・配電盤の内部は狭いスペースに対して多くの電線が張り巡らされています。安全性・メンテナンス性向上のために、適切なサイズにカットされた配線ダクト使用されるのです。
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配線ダクトは電気工事では必需品として導入されている配線材料です。スリットが設けられている構造から、ケーブルの引き込みや引き出しが必要な環境では便利に活用できます。多数のケーブルを使用する場所の整理では、積極的に配線ダクトを導入してください。