結束バンドの基礎知識! 屋内用・屋外用の見分け方
※この記事は製品や技術にまつわるお役立ち情報=豆知識を意図しておりますことから、弊社製品以外の製品や市場一般に関する内容を含んでいることがあります
結束バンドに屋内用・屋外用の区別があることをご存知でしょうか。屋外使用を想定している場合は、間違って屋内用の結束バンドを購入しないようにしましょう。こちらでは、屋内用・屋外用の結束バンドを見分ける一般的な方法や屋内用の結束バンドを屋外で使用した場合のリスクについてご案内します。
結束バンドの屋内用・屋外用は色が違う?
多くの場合、屋外用の結束バンドにはパッケージに屋外用であることを示す記載があります。屋外用の結束バンドを探している場合、まずはパッケージの記載をよく確認してください。屋外使用に耐えうるさまざまな耐性を有していることを示す「耐候性」といった記載にも注目です。
より簡単な見分け方として、色を確認する方法が挙げられます。屋外用の結束バンドは黒色がほとんどです。一部の例外はありますが、多くのメーカーが屋外用の結束バンドに黒色のカラーリングを採用しています。
カーボンブラック
屋外用の結束バンドが黒いのは、「カーボンブラック」という安定剤が混合されているためです。カーボンブラックはその名のとおり炭素主体の微粒子であり、化学的な性質からさまざまな用途で使用されています。黒色の着色のために混合するのが一般的です。
カーボンブラックは優秀な耐候性を有していることでも知られています。さらに、安定剤として混合してもベースとなっている物質の性質に影響を与えません。多くのメーカーはナイロンやポリプロピレンにカーボンブラックを添加し、屋外用の結束バンドを開発しています。
屋内用結束バンドを屋外で使用するとどうなる?
本来屋内で使用すべき結束バンドを屋外で使用するとどうなってしまうのでしょうか?
代表的な悪影響として挙げられるのが、紫外線によるダメージです。物質が紫外線を浴びると、その分子構造が破壊されてしまいます。とりわけプラスチックは紫外線によるダメージを受けやすい物質です。紫外線による浸食が進むと結束バンドに色褪せが生じ、その後に引張強度や伸長度が落ちていきます。そのまま侵食が進めば、破断も十分に考えられるでしょう。
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結束バンドの性質は一様ではありません。屋内用の製品を屋外で使用すると、結束から間もなく破断してしまう可能性があります。再結束の手間やコストを回避するために、屋外用の結束バンドを選ぶようにしましょう。屋外用の結束バンドを探している際は、パッケージの記載や色に注目してください。